受け継がれる京都の家庭料理、おばんざい

京都人に習う、毎日の基本の料理
京都には華やかな京料理の文化がある一方、家庭の台所では「しまつ」の習慣が大切にされています。食のしまつとは、貴重な食材を無駄の無いよう有効に使い、ひと工夫、ひと手間かけて使い切ること。例えば昆布で出汁を取り、煮炊き物を作った後は、残りの昆布で佃煮を作るといった具合です。
このような京都の家庭で作られる普段のおかずは「おばんざい」とよばれています。京都の家庭の味であるおばんざいは、今や「京都の料理」として旅行客にも人気となり、おばんざいで客をもてなす専門店も数多くできています。
そんなおばんざい作りを教えてくれるのが、おばんざい伝承師、シーフードシニアマイスターの肩書を持ち、大学での特別講師なども務める石黒美江さんです。

家族に食べさせたい料理を作る
石黒さんが営む[食育キッチンISHIGURO]で開かれるレッスンは、おばんざい教室のほか、包丁の使い方や出汁の取り方から学ぶ、ビギナーズクッキング。野菜や果物主体の料理を学ぶ、ベジフルクッキング。祝い事や祭りの時に欠かせない一品、さば寿司づくり体験教室など。いずれも所要時間は約2時間。定員は2~6名。小学生高学年以上を対象に広く受け付けています。
おばんざい教室では一汁三菜をベースにし、献立はほぼ半月替わり。調理方法や味付けを教わりながら、生徒も実際に調理に参加します。
また食材は旬のもの、産地が明らかなものを選び、添加物を加えていない調味料を使うのもポイント。家族のために作るのと同じように、安心して口にできる素材を教室でも使っています。

家庭の味を作り伝える手助けに
寺田屋や大倉記念館などの史跡にも程近い、納屋町商店街の中に立つ[食育キッチンISHIGURO]。1893年に雑穀商として創業し、2003年に現在のスタイルになりました。
店頭では京都の地野菜のほか、その時最良と思える産地から仕入れた果物、石黒さんが気に入って使う調味料や、食にちなんだ書籍も揃います。
なかでも毎日手づくりされるおばんざいは人気の商品です。そして店舗の奥には料理教室を行うオープンキッチンが併設されています。
「昔は家庭で親が子に料理を教えてきましたが、それも時代の変化とともに難しくなってしまいました。そこで、家庭の味を伝えるお手伝いをしたいと考え、始めたのがこの料理体験教室です」と石黒さん。
教室で習ったレシピは、ぜひ家でも作ってください。そして自由にアレンジも加えて、自分の味、家の味に仕上げてもらうのが、石黒さんの願いです。
(掲載日:2018年12月10日 取材:ライター平田詠子)

店舗情報
エリア | 伏見 |
---|---|
店舗名 | 食育キッチンISHIGURO |
所在地 | 京都市伏見区納屋町131 |
TEL | 075-601-0039 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 日・祝日 |
駐車場 | 無 |
体験予約 | 4日前までに要予約 |
URL | http://www.shokuiku-kitchen.com/ |

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