竹職人から学ぶ、伝統工芸・竹かご編み体験

創業70年の竹の専門家[御池]
竹の産地として環境に恵まれた京都。また、かつて都として文化の中心であった京都では、茶道とともに優れた竹細工・竹工芸の技術が育まれてきました。
[御池]は1947年、京都有数の竹の名産地である長岡京で生まれた先々代が京都市中京区にて竹の販売業を中心に創業。現在は社屋を山科に移し、住宅や商業施設の建築内装材、京銘竹の卸業を主にしています。
社屋の入口には、箸やざるをはじめとする調理用品、バッグとしても人気のかご、プロも愛用するほうき、インテリアとして優れたすだれなど、竹製品を販売するスペースを設置。これらの製品を見るだけでも、竹は昔から身近な素材として利用されてきたことに改めて気づくことができます。
そして古民家を改装した別棟では、伝統の技に触れる、竹かご編み体験が行われています。

素材の風合いを活かした竹かご編み
竹かご編み体験の定員は1回につき2~8名。所要時間、約1時間。社長の御池真也さん指導のもと、四つの波型が美しい四海波かごを制作します。
体験では底の部分が組まれた竹ひごが用意され、竹ひごの滑り止めと割れを防ぐために霧吹きで何度も水をかけながら、竹ひごをねじり、まとめ、編んでいきます。複雑で難しそうな竹細工ですが、四海波かごは同じ作業を4回ずつ繰り返していくことで完成するため、初心者が作業を覚えるにはぴったり。形が歪んでいたり、まとめる力の加減によって一人ずつ出来上がりの大きさが異なるのも、味わいとして楽しめるというのも魅力。作った竹かごは持ち帰り、小物入れや鉢カバー、中に器を入れて花入れなどとして愛用できます。
「意外と簡単にできた!と驚かれる人が多いですね。皆さん体験後は、作品を完成させた達成感を覚えるようですよ」と御池さん。
また希望者には[御池]が管理する京銘竹の見学時間も用意されています。

豊富な資源と職人技が生みだす竹細工
「木材の多くは一度伐採すると、その育成に数十年を要します。しかし竹は毎年たけのこを生み、たけのこは地上に出てからわずか数ヶ月で成長します。そして最も成長が充実した3~5年で伐採、利用できます。繁殖力と成長力に優れた竹は、環境保護に貢献するエコな資源であり、私たちにとって身近な資源でもあるのです」と御池さん。
この竹に切る、割る、削ぐ、曲げる、編むといった加工を施すことで、身の回りの様々な道具として新しい価値が加わります。竹かご編み体験を通して伝統工芸に触れるとともに、竹の特性や可能性についても改めて知ることができます。
(掲載日2018年12月12日 取材:ライター平田詠子)

店舗情報
エリア | 山科 |
---|---|
店舗名 | 御池 |
所在地 | 京都市山科区川田清水焼団地町7-1 |
TEL | 075-584-4555 |
営業時間 | 8:30~17:30 |
定休日 | 土・日・祝日 |
駐車場 | 無 |
体験予約 | 1週間前までに要予約 |
URL | http://www.kyoto-oike.co.jp/ |

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