やましな道晴餅♪江戸時代に東海道・山科四ノ宮の名物甘味を令和に再現(京都山科)
幻の山科名物のスイーツが復活♪
山科は、平安遷都以前のはるか昔、縄文・弥生時代から人が住み、文化の足跡を残してきました。
古代には大和・飛鳥と近江を結ぶ街道が山科盆地の南北を貫き、中世以降は京都と東国を結ぶ東海道が整備され、交通の要衝として栄えてきました。
明治時代には琵琶湖疏水(山科疏水)の舟運の中継地として重要な役割を果たし、東京駅から神戸駅までを結ぶ東海道本線が開通し山科駅が設けられました。
現在もなお、JR京都線と湖西線の分岐駅、地下鉄東西線、京阪電車大津線が通る、京都の東の玄関口です。
さらに、関空特急「はるか」が、2029年度からは山科駅を発着する予定となっており、その重要性が一層高まります。
かつて山科を通る、東海道沿いの四ノ宮の地にあった茶店で旅人に提供されていた、幻の甘味「道晴餅(どうはれもち)」が百数十年時を超え、令和の時代に復活ました。
道晴餅は、東海道名所図会(とうかいどうめいしょずえ)に「四宮村に道晴茶屋といふ餅の名物あり」と記載され、木曽路名所図会(きそじめいしょずえ)には、茶店の賑わいと道晴餅を食べている人々の姿が描かれているのみで、レシピや味などの記録は一切残っておらず、再現は困難とされていました。
しかしながら、山科スイーツプロジェクトのメンバー、CAFE HATCHの八山幸代氏、パティスリーアラマの島田泉氏、atelier utaの田中詩織氏、地元の郷土史家の浅井定雄氏、山科のガイド「山科旅感(やましなりょかん)」主宰の東泰範氏、山科を代表する3軒の和菓子屋店(山科わかさ屋、京菓子司 芳治軒、京菓子匠 萬屋琳窕)を中心に「やましな道晴餅復興プロジェクト」が結成され、江戸時代の絵だけを手がかりに、味や作り方を想像しながら完成。
2025年3月29日と30日に開催された「第3回山科スイーツフェス」にてお披露目され、4月より販売開始されました。
再現した道晴餅は、上新粉で作った生地を串に刺して焼き、西京味噌と黒砂糖で作ったコク深いタレをつけたものです。
道晴餅が味わえるのは、京菓子匠 萬屋琳窕(よろずやりんちょう)、山科わかさ屋の2店舗ですが、今後復活プロジェクトに携わったお菓子屋さんで、順次販売を予定しています。
「木曽路名所図会」(国文学研究資料館所蔵)
出典:国書データベース https://doi.org/10.20730/200018956
再現された道晴餅

京菓子匠 萬屋琳窕
萬屋琳窕(よろずやりんちょう)と言えば、山科でどら焼きの名店として知られており、約10年の年月をかけ試行錯誤を繰り返し作り上げた「夢銅鑼焼」が看板商品の和菓子屋さんです。
こちらの「やましな道晴餅」は、上新粉で作った生地を串に刺して焼き、西京味噌と黒砂糖に隠し味に酒を加えたタレをつけ、仕上げに黒ゴマを載せて味のアクセントにしています。
やましな道晴餅復活プロジェクトチームにて再現した味付け、形状を踏襲した仕上がりです。
通常サイズに加え、食べやすいミニサイズも販売しています。
本店では、注文を受けてからその場で焼き、出来立てを味わうことができます。
マツヤスーパー山科三条店、マツヤスーパービア店、アルプラザ宇治東店、MOMOテラス店でも販売しています。
山科わかさ屋
山科わかさ屋は、山科の地に昭和44年(1969年)に創業した地域に根差した和菓子屋さん。素材にこだわり、ひとつずつ手作りしています。
京菓子の伝統の技に洋菓子の素材や手法を取り入れた、斬新な和と洋のコラボレーションな和菓子を創作しています。
こちらの「やましな道晴餅」は、お米のつぶつぶ感があるお団子に西京味噌、赤味噌、白すり胡麻のブレンドたれをかけ仕上げています。
数量限定販売のため、売り切れる場合がありますので、必ず食べたい方は事前の予約が確実です。
(情報提供:やましな道晴餅復興プロジェクト)
スポット情報
エリア名 | 山科 |
---|---|
名称 | やましな道晴餅復興プロジェクト |
特設サイト | https://www.instagram.com/yamashina_dohare_mochi/ |
URL | https://yamashina-sweets.bitter.jp/ |
https://www.instagram.com/yamashina.sweets.project/ | |
X(旧Twitter) | https://x.com/fes_sweets |
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