<西京・大原野>「竹穂垣の散策路」~地元民しか知らない【超穴場スポット】~

京都西山・大原野は日本屈指の高級竹の子ブランド「京たけのこ」の産地として知られ、その面積の多くが竹林に覆われています。なかでも、知る人ぞ知る“映えスポット”が「竹穂垣(たけほがき)の散策路」。あの紫式部が氏神として崇め、足繁く通った大原野神社の北参道のすぐ近くにあります。ホントに地元の人しか知らない隠れたスポットなので、観光客は殆ど皆無の状態。好きなだけ、思う存分“映え”写真が撮り放題です。
大原野神社は平安時代からすでに、平安京の人々には紅葉の名所として知られていた神社。京都市内中心部の紅葉スポットに比べて比較的混雑度が低く、ゆったりと紅葉を楽しめます。モミジの見頃の時期には竹林と紅葉、両方の“映え”写真を撮りに大原野にでかけてみませんか。

竹穂垣の散策路~地元民だけが知っている♪美しい竹林を独り占め~

~大原野神社(北参道)から「竹穂垣の散策路」の道案内~

大原野エリアの竹林は、農家の方の高齢化や後継者不足などの問題で竹の子栽培をやめた、いわゆる“放置竹林”が発生し、住宅地への浸食や景観の悪化等が地域の課題となっています。このような事態を憂慮し、地域の環境保全目的のため、NPO法人京都発・竹・流域環境ネットを中心とした地域団体、住民、学生が連携し、竹林の整備と保全、また竹のことを広く知ってもらえるようなワークショップを行っています。
その一環として整備されたのが「竹穂垣の散策路」です。地域の名産「竹」を地域の住民、学生ボランティアとともに活用し、竹林に散策路を作り、「竹のまち」としてふさわしい景観を取り戻すため竹柵や竹穂垣の設置がされました。まさに地域一丸となって作り上げた風景です。
このような成り立ちから、地元の方には知られていますが観光客の方には殆ど知られていない、まさに「超穴場スポット」です。紅葉の観光シーズンでも週末や祝日でも散策路は“貸切状態”。好きなだけ「映え写真」を撮影できます。
地元住民の方の散策や憩いの場として親しまれいる、いわゆる観光地では無いので、案内板などはありません。わかりやす行き方は、大原野神社参道の千眼桜方向から伸びる神社の「北参道」ルート。目印は中央参道右側にある「千眼桜」。その奥の駐車場横の下り道の北参道の鳥居をぐぐれば一本道で迷うことはありません。上記の写真を参考に進めば約5分程度で到着します。帰りも同じルートをたどって戻ってください。あわせて、平安時代から紅葉の名所として知られる大原野神社参拝がおすすめです。

スポット情報

エリア名西京
スポット名竹穂垣の散策路
所在地京都市西京区大原野南春日町1152-3
アクセス(大原野神社まで)
阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約8分
(大原野神社から竹穂垣の散策路)
大原野神社から北参道を通り徒歩約5分
入場料無料


大原野神社~紫式部もこよなく愛した平安時代から知られる紅葉の名所~

大原野神社は長岡京遷都の際、奈良春日大社から勧請を受け「京春日」とも呼ばれます。春日大社では鹿が神の使いのため、狛犬ならぬ「狛鹿」が鎮座し、鹿にゆかりの深い神社です。愛らしい鹿がモチーフになった御守りや授与品があり若い女性を中心に人気です。また境内には奈良の興福寺「猿沢の池」を模して作られた“鯉沢の池”もあります。
平安時代、藤原氏の氏神として厚い信仰を集めたことより、六国史、大鏡等をはじめ、源氏物語、その他有名な古典に大原野神社についての記述がしばしば書きとどめられています。また、源氏物語の作者・紫式部が氏神と崇めこよなく愛した古社で、源氏物語の作中にも大原野が登場します。
新古今和歌集にもその美しさを読んだ和歌が収録されており、平安時代より紅葉の名所として知られていました。一の鳥居から三の鳥居まで続く約200mの参道は、さながら紅葉のトンネルのよう。赤く染まった紅葉に朱塗りの本殿がいっそう映えます。近年「鯉沢の池」の睡蓮に覆われた池に架けられた太鼓橋の風景が、フランスの印象派を代表する画家、クロード・モネが描いた「睡蓮の池と日本の橋」に似ていことから『京都のモネの池』としてSNSでも話題になっています。秋の時期、鯉沢の池を彩る紅葉はまた格別です。毎年、紅葉の美しい時期には本殿周辺、鯉沢の池、参道がライトアップされ幽玄かつ幻想的な紅葉を堪能できます。
※2022年のライトアップは11月25日(金)・26日(土)・27日(日)の17:00~20:00に実施
◆大原野エリアの紅葉スポット情報はこちらをクリック

スポット情報

エリア名西京
スポット名大原野神社
所在地京都市西京区大原野南春日町1152
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約8分
拝観料境内自由
TEL075-331-0014
URLhttps://oharano-jinja.jp
Instagramhttps://www.instagram.com/oharanojinja.official/
Twitterhttps://twitter.com/oharanoshinroku
Facebookhttps://www.facebook.com/oharanojinja


大原野神社参道でちょっと一服~春日乃茶屋「よもぎ団子」~

大原野神社参道の鯉沢の池畔にある「春日乃茶屋」は、地元産のよもぎを使った「よもぎ団子」が名物の茶店。よもぎ団子は美味しいのはもちろん、京都の“モネの睡蓮”とも呼ばれる美しい庭園を眺めながらいただけるのも魅力のひとつです。
茶店内のお席は、緋毛氈が掛けられたテーブルに椅子席が設えてあります。屋根の無い開放感のあるテーブル席が2か所、東屋風のお席が1か所、さらに室内のお席がもう1か所あります。屋外の席からは青もみじと美しい庭園が一望。秋には真っ赤に色付いた紅葉を眺めることができます。全て椅子テーブル席で膝の悪い方でもラクラク。
餅粉と上新粉で作られたモチモチ食感の生地に濃厚な味わいと香りの大原野産“よもぎ”を混ぜこんでいます。中に入っている粒餡には少量の塩が入っており、一層“あんこ”の甘さが引き立ちます。きな粉の香ばしさもいいアクセント。ほろ苦いお抹茶とほのかに塩味の効いたよもぎ団子の相性は抜群。
よもぎ団子表面の模様は麻の葉を模しています。その理由は、大原野では昔から春になると麻の葉模様のよもぎ団子を作り、近所で配る風習があったそうです。その伝統を守り伝えたいという想いからこの模様にされているとか。春日乃茶屋さんのお隣には、息子さん夫婦が営んでいらっしゃる蕎麦の名店「そば切り こごろ」があり、ランチタイムにはおすすめです。
春日乃茶屋さんのお隣には、息子さん夫婦が営んでいらっしゃる蕎麦の名店「そば切り こごろ」があり、ランチタイムにはおすすめです。
◆春日乃茶屋さんの「よもぎ団子」情報はこちらをクリック

スポット情報

エリア名西京
スポット名春日乃茶屋
所在地京都市西京区大原野南春日町1152(大原野神社境内)
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約8分
営業時間10:00~15:00
定休日不定休(3月中旬~GW、11月1日~12月中旬は無休)
TEL075-332-2281
URLhttp://www2.plala.or.jp/kasuganochaya/index.html

(掲載日:2022年11月7日 情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局