とっておきの紅葉“穴場”スポット
~西京編~大河ドラマで話題!紫式部も愛した京都西山の紅葉

ところで、京都西山「大原野」ってどんなところ?

京都は東、北、西の三方を山に囲まれ、都の人々は眺める山の方角で、東を「東山」、北を「北山」、西を「西山」と呼んでいました。「東山」、「北山」は観光地として有名ですが、「西山」の認知度は、まだまだ高くはないですが、西山連峰の山麓には西山三山(善峯寺・光明寺・楊谷寺)とよばれる名刹をはじめ、西山の名を冠する寺社も多く、由緒ある寺院や神社が点在しています。春には桜、初夏はアジサイ、夏は青モミジ、秋には紅葉の隠れた名所として、京都ツウの間では、いま最もホットなエリアです。
また、京都西山の大原野(おおはらの)は源氏物語の作者・紫式部がこよなく愛した地として知られ、大原野神社を氏神として崇め、源氏物語二十九帖「行幸(みゆき)」の巻には、大原野へと向かう冷泉帝の華やかで美しい行列の様子を描き、大原野への思いの一端を伺い知ることができます。
2024年の大河ドラマ「光る君へ」は、紫式部が主人公。今後、京都西山・大原野はますます注目度がアップ。今年の秋は流行を先取りして、紫式部が足繁く通った、平安の昔に思いを馳せ、京都西山・大原野にて、風雅に「紅葉狩り」を楽しむのはいかがですか。
最後に、京都西山紅葉PRの動画(YouTube)がありますので、是非ともご覧ください。

大原野神社~平安時代からすでに紅葉の名所~

大原野神社は長岡京遷都の際、奈良春日大社から勧請を受け「京春日」とも呼ばれます。そのため狛犬ならぬ「狛鹿」が鎮座し、鹿にゆかりの深い神社です。また境内には奈良の興福寺「猿沢の池」を模して作られた“鯉沢の池”もあります。
平安時代、藤原氏の氏神として厚い信仰を集めたことより、六国史、大鏡等をはじめ、源氏物語、その他有名な古典に大原野神社についての記述がしばしば書きとどめられています。また、源氏物語の作者・紫式部が氏神と崇めこよなく愛した古社で、源氏物語の作中にも大原野が登場します。
新古今和歌集にもその美しさを読んだ和歌が収録されており、平安時代より紅葉の名所として知られていました。一の鳥居から三の鳥居まで続く約200mの参道は、さながら紅葉のトンネルのよう。赤く染まった紅葉に朱塗りの本殿がいっそう映えます。近年「鯉沢の池」の睡蓮に覆われた池に架けられた太鼓橋の風景が、フランスの印象派を代表する画家、クロード・モネが描いた「睡蓮の池と日本の橋」に似ていことから『京都のモネの池』としてSNSでも話題になっています。秋の時期、鯉沢の池を彩る紅葉はまた格別です。

スポット情報

エリア名西京
スポット名大原野神社
所在地京都市西京区大原野南春日町1152
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約8分
拝観料無料(境内自由)
TEL075-331-0014
URLhttps://oharano-jinja.jp
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Instagramhttps://www.instagram.com/oharanojinja.official/
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善峯寺~京都盆地が一望♪天空の紅葉を愛でる~

西山 善峯寺(よしみねでら)は善峰観音宗の本山寺院で、平安時代の長元2年(1029年)、源算上人により創建されました。山号の西山(にしやま)が示す通り、まさに京都西山の中心的存在の寺院。本尊は十一面千手観世音菩薩で、西国三十三所観音霊場、第20番札所として人々の厚い信仰を集めています。
西山の山麓に広がる3万坪もの境内は、春は桜で山一面がピンク色に、初夏には赤、青、紫、白色の紫陽花と青もみじに彩られ、秋は紅葉で山全体が赤や黄色に染まる、四季折々の趣がある花の名所としも知られています。京都盆地が一望の大パノラマは平野部の寺社では味わえない大迫力。京都市街はもとより、遠くは東山連峰や比叡山までをも望むことができます。また、樹齢600年以上、全長37m、国の天然記念物「遊龍の松」も必見です。西山の大スケールの紅葉と京都盆地の大パノラマを同時に楽しめるのが秋の善峯寺の最大の魅力です。

スポット情報

エリア名西京
スポット名善峯寺
所在地京都市西京区大原野小塩町1372
アクセスJR向日町駅、阪急東向日駅から、阪急バス66番(善峯寺行き)に乗車、終点善峯寺下車、徒歩8分。※冬季(1/6~2/末)は手前の小塩バス停発着になるのでご注意ください
拝観時間8:30(土日祝日は8:00)~17:00(16:45受付終了)
拝観料大人:500円、高校生:300円、小・中学生:200円
TEL075-331-0020
URLhttp://www.yoshiminedera.com/index.html
Facebookhttps://www.facebook.com/yoshimine1029/
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Twitterhttps://twitter.com/yoshimine1029


写真提供:京都フリー写真素材

勝持寺~花の寺として名高いが秋の紅葉も格別~

勝持寺(しょうじじ)は、山号を小塩山大原院(おしおざん だいげんいん)といい、飛鳥時代の白鳳8年(679年)に天武天皇の勅によって神変大菩薩役の行者(役小角/えんのおづぬ)が創建したのが始まり。平安時代の延暦10年(791年)に最澄(伝教大師)が桓武天皇の勅を奉じて堂塔伽羅を再建され、薬師瑠璃光如来を一刀三礼をもって刻まれて本尊とされました。後に文徳天皇が大原野神社の別当寺として復興し、大原院勝持寺と改めました。
承和5年(838年)仁明天皇の勅によって塔頭49院を建立されましたが、応仁の兵火に遭い、仁王門を除きすべて焼失。現在の建物は乱後に再建されたもの。平安時代の歌人・西行が出家し庵を結んだ寺としても知られており、西行の手植えと伝えられる「西行桜」をはじめ桜の木が多く別名「花の寺」とも呼ばれています。
境内へと向かう、細く長い緩やかな坂道の参道を覆うカエデはまさに紅葉のトンネル。阿弥陀堂(本堂)や鐘楼が真紅に染め上げられる風景も格別。また白壁に映える紅葉も山里の寺ならではの趣があります。

スポット情報

エリア名西京
スポット名勝持寺(花の寺)
所在地京都市西京区大原野南春日町1194
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)に乗車、南春日町バス停下車徒歩約20分
拝観時間9:30~16:30(16:00受付終了)
拝観料大人:400円、中高生:300円、小学生200円
TEL075-331-0601
URLhttp://www.shoujiji.jpl


写真提供:(下2点)京都フリー写真素材

金蔵寺~京都の紅葉を行き尽くした方にオススメ♪畢竟の紅葉がそこにはあります~

金蔵寺(こんぞうじ)は山号を西岩倉山(にしいわくらざん)といい、天台宗の寺院で本尊は十一面千手観音。奈良時代の養老2年(718年)に、隆豊禅師(りょうほうぜんじ)が元正天皇の勅願によって創建したと伝わっています。応仁の乱の兵火で焼失し、江戸幕府五代将軍・徳川綱吉の生母・桂昌院(けいしょういん)の帰依により再建。しかしながら、その後堂宇どが焼失し、文化5年(1808年)に再建。平安時代には「京三岩倉」のひとつ「西の岩倉」と言われ、「今昔物語」にも「西岩蔵という山寺あり」として登場している、由緒ある寺院です。
紅葉の見どころは山門から本堂へと続く参道。紅葉の最盛期には、橙や真紅に色付いたカエデの木と落葉に覆われた参道、本尊の十一面千手観音像が祀られている本堂、隆豊禅師など歴代の僧師が祀られてい開山堂をはじめ、境内全体が、まるで絢爛たる錦繍絵巻のような世界。境内のさらに奥にある見晴台からは、晴れた日には京都市街や比叡山の絶景が一望。在り来たりな紅葉では満足できない“京都ツウ”におすすめのスポットです。

スポット情報

エリア名西京
スポット名金蔵寺
所在地京都市西京区大原野石作町1639
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約60分
※金蔵寺までの公共交通機関はありません。徒歩では最寄りバス停から約60分の山道です。拝観の際、洛西バスターミナル、阪急洛西口駅、桂駅、JR桂川駅よりタクシー利用が便利です。
拝観時間8:00~17:00
拝観料志納(300円)※釣銭がないので、必ず小銭をご用意ください
TEL075-331-0023


正法寺~「鳥獣の石庭」で名高い「西のお大師さん」とも呼ばれる古寺~

正法寺(しょうぼうじ)は山号を法寿山ほうじゅざん)とし、真言宗東寺派の寺院。奈良の唐招提寺を創建した鑑真和上と共に、唐から日本へ渡来した高弟、智威大徳 が隠世したのが始まりで、天平勝宝年間 の創建です。後に平安時代の弘仁年間、弘法大師空海が巡錫され42歳の厄除けのため、 聖観世音菩薩を彫刻されたと伝えられています。応仁の戦火て焼失しましたが、 元和元年に恵雲・微円の 両律師により再興され、「西山のお大師さま」として古くから親しまれてきました。大原野の出身である、江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の母・桂昌院が深く帰依され、徳川家の祈願所として徳川家からの文書等も残っています。
本尊は三面形式が珍しい千手観音(国の重要文化財)。東山連峰を望む借景式山水庭園の「宝生苑」は、庭石の形が何となくペンギン、兎など、15種類もの動物の形に似ているため「鳥獣の石庭」と呼ばれています。境内の紅葉スポットは朱塗りの欄干の極楽橋、稲荷社、山門あたり、紅葉が勇壮華麗に境内の諸堂を彩ります。また、正法寺の向かいには紫式部ゆかりの「大原野神社」、近くには“花の寺”と呼ばれている「勝持寺」があり、三社寺で春には桜めぐり、秋には紅葉めぐりが楽しめます。

エリア名西京
スポット名正法寺
所在地京都市西京区大原野南春日町1102
アクセス阪急桂駅西口より京都市バス臨西2系統(南春日町 洛西バスターミナル行)、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約10分
拝観時間9:00~17:00
拝観料大人:300円
TEL075-331-0105
URLhttps://www.kyoto-shoboji.com
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Instagramhttps://www.instagram.com/shoboji_hojusan/


光明寺~紅葉で彩られた錦のトンネルはその名も「もみじ参道」~

報国山光明寺(こうみょうじ)は、西山の麓に佇む、西山浄土宗(せいざんじょうどしゅう)の総本山。平安時代の承安5年(1175年)、宗祖円光大師法然上人が日本で最初に念仏の産声を上げられた立教開宗の地で「浄土門根元地」とも呼ばれています。法然上人の弟子で源平合戦で有名な熊谷次郎直実が、鎌倉時代の建久9年(1198年)に法然上人ゆかりのこの地に念仏三昧堂を建立し、法然上人から「念仏三昧院」の寺号を頂戴したのが光明寺始まりでとされています。
光明寺の紅葉の見どころは、総門から薬医門を中心とした「もみじ参道」と総門から表参道「女人坂」のなだらかな石段を登りつめた御影堂あたりです。薬医門を中心とした「もみじ参道」は約200mの間に、約250本ものカエデの木が植えられ、秋には錦彩る紅葉の木々が、大きな友禅染の布を広げたような美しさになり、石畳の参道を真紅に染め上げます。また、幅広い石段の表参道「女人坂」を上り詰めた御影堂前から眺める表参道の紅葉はスケール感じさせる風景。紅葉の特別入山の時期には、釈迦堂での京都御所伝来襖絵、観音堂の秘仏千手観音菩薩等を特別公開も行われます。

スポット情報

エリア名京都西山
スポット名光明寺
所在地京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1
アクセス阪急京都線長岡天神駅、JR京都線長岡京駅より、阪急バス20号系統・22号系統乗車、旭が丘ホーム前下車徒歩約7分、阪急京都線長岡天神駅、西向日駅から徒歩約30分
※紅葉期には駐車場が一切ございません。公共交通機関をご利用ください
拝観時間9:00~16:00(16:30閉門)
拝観料紅葉の特別入山期間:11月11日(土)~12月3日(日)
大人:1,000円、中高生:500円
TEL075-955-0002
URLhttps://komyo-ji.or.jp
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柳谷観音 楊谷寺~季節の花々で彩られた「花手水」発祥のお寺~

楊谷寺(ようこくじ)は山号を立願山(りゅうがんざん)といい、西山浄土宗の寺院。平安時代の大同元年(806年)、東山にある、清水寺を開山した延鎮(えんちん)上人が眼病平癒にご利益があるとされる「十一面千手千眼観世音菩薩」に導かれ西山の地に開山。眼病平癒の祈願所として広く信仰を集めています。通称「柳谷観音」(やなぎだにかんのん)と呼ばれています。江戸時代には「西の清水」とも称され、霊元天皇の眼病を治癒したことから、明治時代にまで天皇家に眼病平癒の霊水「独鈷水」(おこうずい)を献上していたと伝えられています。
近年、手水舎(ちょうずしゃ/てみずや)の手水鉢(ちょうずばち)を四季折々の花で彩る「花手水」(はなちょうず)発祥のお寺として有名。秋には紅葉、黄葉など色とりどりの葉で手水舎が彩られます。京都府指定名勝の庭園・浄土苑や奥の院への参道の紅葉が見どころです。紅葉ウィークには、上書院の特別公開もあり、紅葉が美しい京都府特別名勝の指定を受けた庭園を上から眺めることができます。
※上書院の特別公開は当日受付も可能ですが、事前WEB予約の方優先制です。

スポット情報

エリア名京都西山
スポット名柳谷観音 楊谷寺
所在地京都府長岡京市浄土谷堂の谷2
アクセス阪急京都線長岡天神駅、JR京都線長岡京駅より、阪急バス8号系統・9号系統乗車、奥海印寺下車徒歩約40分
※楊谷寺までの公共交通機関はありません。徒歩では最寄りバス停から約40分の山道です。拝観の際、阪急長岡天神駅、西山天王山駅、JR長岡京駅よりタクシー利用が便利です。
※毎月縁日(17日)のみ送迎シャトルバスあり(阪急長岡天神駅、西山天王山駅、JR長岡京駅)
拝観時間9:00~17:00(16:30最終受付)
拝観料通常期:500円、ウイーク開催時:700円(高校生以下:無料)
※11月11日(土)~12月3日(日)は 紅葉ウイーク期間
※上書院の特別公開の事前WEB予約は下記リンクををクリック。
https://travel.mk-group.co.jp/tourkyoto/202211_yokokuji_web/
TEL075-956-0017
URLhttps://yanagidani.jp
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京都西山PR動画~秋の紅葉編ver.1&ver.2

京都西山は、京都市西京区洛西地域、向日市、長岡京市、大山崎町の3市1町にまたがり、紅葉の名所がいっぱいのエリアです。京都市西京区役所洛西支所では、そんな京都西山の美しい紅葉の魅力を伝えるPR動画「秋の紅葉編」を作成しています。第1弾の動画に続き、今年は第2弾を公開。
第1弾で紹介しきれなかった紅葉スポットを取り上げ、ドローンを使った躍動感あふれる映像になっています。京都西山の赤く染まる秋をぜひお楽しみください♪

(編集日:2023年10月14日 情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局