大原野神社「夏越大祓式」茅の輪くぐり&上田とうふ「夏越豆腐」(京都西山/西京)
「夏越の祓」(なごしのはらえ)は1年の半分にあたる6月30日に、半年間の罪穢(つみけがれ)を祓い、残り半年の息災を祈願する神事です。大きな茅の輪(ちのわ)が社頭に飾られ、それをくぐると無病息災・悪厄退散になると伝えられています。
源氏物語の作者・紫式部が氏神と崇める大原野神社では、2024年6月28日(金)から7月1日(月)午前まで、本殿前には茅の輪が設置され、参拝者は思い思いにくぐり無病息災を祈願いただけます。6月30日の10時から、上田とうふ謹製「夏越豆腐」の振る舞い、16時からは夏越大祓式(なごしのおおはらえしき)の神事である「茅の輪くぐり」が執り行われます。
○茅の輪のくぐり方
(1)正面にて一礼。茅の輪をくぐり左へ回ります
(2)正面に至り一礼、茅の輪をくぐり右へ回ります
(3)正面に至り一礼、茅の輪をくぐり左へ回ります
(4)正面に至り一礼、もう一度くぐり、そのまま社殿へ進み御参拝ください
※「水無月の夏越祓をする人は、千歳の命のぶというなり」唱えながらくぐることで、夏の病気や災いから逃れることができるとされています。
<茅の輪くぐりの由来>
茅の輪くぐりは「夏越の祓」にて茅の輪をくぐって罪や穢れを落とす祓の行事です。茅の輪は、茅(ちがや)という、イネ科の植物を編み作られた人の背丈よりも大きい輪のことです。スサノオノミコトの神話に由来すると言われています。
神代の昔、蘇民将来(そみんしょうらい)と巨旦将来(こたんしょうらい)という兄弟がおり、兄の蘇民将来はとても貧しく、弟の巨旦将来はとても裕福でした。
ある日、素盞嗚尊(すさのおのみこと)が、旅の途中に巨旦将来に一夜の宿を求めたところ、冷たく断りました。一方、蘇民将来は、貧しいながらも、快く宿と食事の提供をしました。
翌朝、お礼として蘇民将来に茅の輪を与え「腰に付けておれば、疫病から免れることができるであろう」と言い残して旅立ちました。その数年後、疫病が流行した時に、巨旦将来の一族は疫病で滅んでしまいましたが、蘇民将来の一族は疫病から逃れて繁栄し、子孫も栄えたと伝えられています。
時代が流れ、腰に茅の輪をつけるものから、茅の輪をくぐるものに変化したとされています。なお、茅の輪のくぐり方は、神社ごとにその作法は異なります。
大原野神社のご由緒と見どころ
京都西山の小塩山麓に鎮座する大原野神社は、長岡京遷都の際、奈良の春日大社から勧請を受け「京春日」とも呼ばれます。そのため狛犬ならぬ「狛鹿」が鎮座し、鹿にゆかりの深い神社です。境内には奈良の興福寺「猿沢の池」を模して作られた“鯉沢の池”もあります。
平安時代、藤原氏の氏神として厚い信仰を集めたことより、六国史、大鏡等をはじめ、源氏物語、その他有名な古典に大原野神社についての記述がしばしば書きとどめられています。
源氏物語の作者・紫式部が氏神と崇めこよなく愛した古社で、源氏物語の作中にも大原野が登場しています。二十九帖「行幸(みゆき)」の巻には、大原野へと向かう冷泉帝の華やかで美しい行列の様子を描き、紫式部の大原野への思いの一端を伺い知ることができます。
春には幻の「千眼桜」をはじめとする桜の花々、夏は目にもあざやかな青もみじ、秋は源氏物語の第三十帖「 藤袴」にも登場するフジジバカマの花、境内を真紅に染め上げる紅葉と四季折々の風景が参拝者の目を楽しませてくれます。
上田とうふ「夏越豆腐」の振る舞いと期間限定での販売
豆腐の材料である大豆(だいず)は「魔(ま)を滅(め)っする力が大(だい)」に通じており邪気を祓うものとされています。
また、昔から白い豆腐には邪気を追い祓うほどの霊気が宿り身を清めると伝えられています。6月30日に豆腐を食べると、半年間の罪穢を祓い清めることができると伝えられています。夏越の祓に豆腐を食べて、身も心も清めでみてはいかがでしょうか。
夏越の祓にあわせて、大原野の豆腐店「上田とうふ」では、大原野神社でご祈禱していただいた、厳選国産大豆と天然にがりを用いた「夏越豆腐」を期間限定で製造販売いたします。
夏越大祓式の当日、6月30日午前10時から、大原野神社社務所前広場にて参拝者の皆様に「夏越豆腐」の振る舞いを行います。数に限りがあり、無くなり次第終了ですのでお早めにご来社ください。
上田とうふ(豆腐工房うえ田)のこだわり
厳選大豆と職人の技、そして近代製法で作り上げたこだわりの「京とうふ」と、一枚一枚丁寧に手揚げした自慢の「おあげ」。本物の美味しさを皆様にお届けするために京都大原野の地で、日々豆腐作りに取り組んでおります。素材にこだわり、製法にこだわり、ひとつひとつ丁寧に丹精込めて作っています。
★こだわりの素材
良質で風味豊かな豆腐作りには何と言っても大豆が決め手。古来よりある在来品種や良質な奨励品種等を更に厳選た国産厳選大豆のみを使用しています。産地、品種により大豆のもつ風味、旨味の特徴に違いがあり、どんな豆腐をつくるかにより大豆を選定し絶妙にブレンドし豆腐や油揚げに仕上げています。
にがりは、深層海洋水から抽出したミネラル豊富な粗製海水塩化 マグネシウムを主に豆腐の種類によって使い分け豆腐の絶妙な食感を作り込んでいます。揚げ油は国産原料100%の米白絞油と風味豊かな菜種油を製品により使い分けております。
★伝統の技
豆腐は大豆、にがり、水の3つの素材のみで作られています。伝統の技と近代の技術の融合で製法の差が味の差を産むと考え自社独自の製法を確立。本にがりでは難しいとされた高温寄せ製法を巧みな技と工夫で使いこなしなめらかな食味感を持たせております。お揚げは全て手揚げ、職人が1枚1枚丹精込め揚げております。1日の生産量は限られていますが手作りでしか味わえない風味と旨味があります。
◆豆腐工房うえ田(上田とうふ株式会社)
https://uedatofu.com/
●まだまだあります♪京都 夏越の祓「茅の輪くぐり」スポット一覧はこちらをクリック
(掲載日:2024年6月4日 情報提供:京都西山・大原野保勝会)
エリア名 | 西京 |
---|---|
イベント名 | 夏越大祓式 |
開催場所 | 大原野神社 |
所在地 | 京都市西京区大原野南春日町1152 |
アクセス | JR桂川駅・阪急洛西口駅より京都市バス9系統(南春日町 洛西バスターミナル行)乗車、南春日町バス停下車徒歩約8分、JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(洛西バスターミナル 南春日町行)、南春日町バス停下車徒歩約8分 |
開催日時 | 2024年6月28日(金)から7月1日(月)午前まで本殿前には茅の輪を設置 6月30日(日)10:00~夏越豆腐の振る舞い、16:00~夏越大祓式「茅の輪くぐり神事」 |
拝観料 | 境内自由(駐車場は有料) |
TEL | 075-331-0014 |
URL | https://oharano-jinja.jp |
https://www.instagram.com/oharanojinja.official/ | |
https://twitter.com/oharanoshinroku | |
https://www.facebook.com/oharanojinja |
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