酒の街、伏見。
もともとは「伏水」と表記されていたらしく、
上質でクリアな地下水に恵まれていた土地なのだそうです。
豊臣秀吉が伏見城内に掘った井戸の水を茶会に使ったり、
御香宮神社の「御香水」が日本名水百選の第1号に選ばれたり。
そしていまも、多くの蔵元がこの地下水を酒造りに使っているのだとか。
そうか。だから伏見のお酒は、こんなにやわらかくて美味しいのか。
歴史の街、伏見。
伏見には豊臣秀吉や坂本龍馬が駆け抜けていった、
いくつかの歴史の名場面となった舞台が点在しています。
豊臣秀吉が伏見に居を構えるために築城した伏見城。
築城の際に宇治川や巨椋池などの大規模な治水工事に着手しました。
伏見城の外堀としてつくられたのが現在の濠川なのだそうで、
濠川に開かれた伏見港は大阪と京を結ぶ中継点として
伏見を発展させるきっかけとなりました。
そしてその濠川沿いに建つ寺田屋は坂本龍馬が定宿としていた旅館で
1862年に坂本龍馬襲撃事件が起きた場所でもあります。
その際には恋人のおりょうの機転によって間一髪で危機を脱し、
龍馬は難を逃れたと言われています。
現在の寺田屋近くにある寺田屋浜には
龍馬とおりょうの像が建てられています。
そして、疏水の風景。
酒蔵や木造古民家が建ち並ぶ、うねうねと入りくんだ名もなき小路。
その合間を縫うようにして琵琶湖から続く疏水が滔々と流れています。
穏やかな水を湛える小さな水路。真っ白な雲を映すその水面を、
静かにすべるように小舟が行きつ戻りつする風景の中にいると、
なんだかふっと、タイムスリップしたかのような
ロマンティックでノスタルジックな気持ちに包まれてジーンとしてしまいます。
また、伏見の街は、超人気スポットの伏見稲荷や、抹茶ブームに沸くお茶の里・宇治からもひと足伸ばして行ける距離!だから、観光コースのひとつに入れやすいのも魅力のひとつ。例えば、宇治の平等院鳳凰堂を参拝してから、宇治茶でひと休みした後、伏見観光のスタート地点である中書島駅までは京阪電車で約15分!伏見観光の後は、伏見稲荷大社を参拝してから、京都駅へ戻ることもできます。
そしてなにより伏見の街は、とにかくフォトジェニックでインスタジェニック。
どこをどう切り取っても、絵になることまちがいナシ!なのです。
澄み切った水と、美味しいお酒、そして懐深い歴史をめぐる
わたしの「伏見1Day トリップ」。はじまり、はじまり。