長建寺 八臂弁才天♪通称“島の弁天さん”京都で唯一弁財天が御本尊(京都伏見)

辨財天 長建寺(ちょうけんじ)は、伏見・中書島の宇治川派流沿いに佇む真言宗醍醐派の寺院。
地元では「島の弁天さん」として親しまれています。
ご本尊は八臂弁財天(はぴべんざいてん)で鎌倉時代後期の作。8本の腕を持った音楽・財富・智恵・延命を司る弁天様で秘仏。脇仏は珍しい裸形弁財天です。
毎年元旦から15日間のみ開帳され、弁財天を本尊とする寺院は京都でもここが唯一の寺院です。
山門は、中国風の独特な形をした「竜宮門」でまるで竜宮城の入口のような趣き。
創建は江戸時代の元禄12年(1699年)、伏見奉行・建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさのき)が中書島の開発の時に深草大亀谷の即成就院の塔頭「多聞院」を現在地に移転させ建立。
建部の「建」と長寿を願って「長」の字を採り長建寺と名付けられました。
境内に湧く「閼伽水(あかすい)」は伏見の名水のひとつにも数えられています。

長建寺の桜は「糸桜」と呼ばれ、京都で最も開花が早い桜として知られています。
2本あるうちの1本は円山公園の「祇園の枝垂れ桜」を育てたことでも知られている佐野藤右衛門の名木です。
春は少し早めのお花見を楽しめます。
秋は山門の竜宮門から本堂にかけての参道沿いにカエデが植えられており、境内一帯で紅葉が楽しめます。
イチョウも植えられていますので、真紅や橙色の紅葉と黄金色の黄葉を同時に見ることができます。
11月下旬の秋の終盤には、まるで絨毯のような敷きモミジ葉と敷きイチョウが境内を彩ります。

伏見の名水・閼伽水

閼伽水(あかすい)の「閼伽」とは、仏教において仏前に供える水、供養される水、参拝者の清め水のことです。巧徳水(くどくすい)とも言われています。
その語源はサンスクリット語の「argha(アルガ)」の音写とされています。
かつて伏見は良質の水が湧くことから「伏水」とも記され、日本有数の酒どころとして全国に知られるようになりました。
その銘酒を生み出す名水と同じ水脈から湧いているのが長建寺の「閼伽水」です。 
閼伽水は元は平安時代中期の即成院の多聞院に手洗石に注がれており、この御手水(おちょうず)で、身も心もそしてお札(お金)も洗い清め、平和で財宝のたまるよう大弁天様にご祈願すれば成就するとされています。

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名伏見
スポット名長建寺
所在地京都市伏見区東柳町511
拝観時間9:00~16:00
拝観料無料(境内自由)
アクセス京阪本線中書島駅下車、徒歩約3分
TEL075-611-1039