大原野神社「フジバカマ」9月下旬に見頃を迎えます(京都西京)

大原野神社は源氏物語の作者・紫式部が氏神として崇めた、京都西山の小塩山麓に鎮座する古社。
延暦3年(784年)に桓武帝の長岡京遷都の際、藤原氏の氏神である奈良春日大社の神々をこの地に最初に祀られ「京春日」とも称されています。
例年9月下旬から10月上旬にかけ、境内では源氏物語の第三十帖 藤袴にも登場するフジジバカマの花が見頃を迎えています。
フジバカマは「秋の七草」のひとつで、万葉の時代から人々に親しまれててきましたが、環境省が「準絶滅危惧種」に指定し幻の花になりつつある貴重な花。
平成10年(1998年)に京都市西京区大原野の灰方明治池の近郊で貴重な野生種が発見されて以来、大原野神社をはじめ、地域をあげて保全に取り組んでおり、近隣にある大原野南春日町の「フジバカマ園」は2024年度は10月6日()まで開園してます。
大原野神社境内でもフジバカマを生育しており、可憐な花を楽しむことができます。
また「コバフジバカマ」という遅咲きの品種もあり10月下旬まで楽しむことができます。
運が良ければ、1000km以上もの長距離を旅する蝶「アサギマダラ」(浅葱斑)が藤袴の花に群れ集う風景に出会えるかも知れません。
源氏物語「藤袴」の巻の光源氏、夕霧、玉鬘たちに平安浪漫の思いを馳せ、大原野神社に参拝するのはいかがでしょうか。ちなみに2024年の大河ドラマは「源氏物語」を生み出した、紫式部の人生を描く『光る君へ』が放映され、注目のスポット。紫式部ゆかりの地を訪ねてみるのもいいですね。

フジバカマはキク科ヒヨドリバナ属の多年生植物。原産地は中国で、かなり古い時代に薬草として伝わりました。
すでに万葉集でも歌われ、日本人に愛されてきた由緒ある植物。夏の終わりから秋の初めに咲き、花の色が藤色を帯び、花弁の形が袴のようであることから「藤袴」と呼ばれるようになったと言われています。
源氏物語の第三十帖 藤袴では、光源氏の長男の夕霧が従姉の玉鬘に藤袴の花を御簾から差し入れ、想いを打ち明ける名場面でフジバカマが重要な役割を果たしています。

フジバカマ御朱印&藤袴まもり

大原野神社では、フジバカマの花とその蜜を吸うアサギマダラが描かれた「フジバカマ御朱印」を期間限定で授与しています。
あわせて、大原野産の原種フジバカマの葉を乾燥させたものを匂い袋にしたお守りも授与されています。
フジバカマは葉を乾燥させるとクマリンの香り(桜餅の葉の香り)がします。香水蘭の別名もあり、香り高いことから貴族たちが匂い袋にして身に付けていました。まさに平安絵巻そのものを実際に体験できますね。
■フジバカマ御朱印の授与期間:2024年10月31日(木)まで
■御朱印初穂料:500円

スポット情報

エリア名西京
スポット名大原野神社
所在地京都市西京区大原野南春日町1152
アクセス①JR桂川駅・阪急洛西口駅より京都市バス9系統(南春日町 洛西バスターミナル行)乗車、南春日町バス停下車徒歩約8分
②JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(南春日町 洛西バスターミナル行)乗車、南春日町バス停下車徒歩約8分
拝観料無料(境内自由)
TEL075-331-0014
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(情報提供:大原野神社)