鳥羽の大石のすぐ横を通る道は通称「鳥羽街道」と呼ばれる旧街道。平安京の中心を南北に貫く朱雀大路の入口である羅城門から南に伸び、伏見区の下鳥羽を経由して京街道との合流点である淀とを結ぶ古代道路。かつては「鳥羽の作り道(とばのつくりみち)」と称されていました。難波津からの入京路、物資の輸送路として、鳥羽離宮造営後は行幸路でもあった古代から近世までの重要な道路でもあります。
幕末の鳥羽・伏見の戦いの主戦場になった場所として教科書にも載っていますね。
街道は鴨川の河川敷の形状に習い、緩やかなカーブを描く場所もあり、沿道には明治から江戸時代にかけて建てられた風情溢れる家屋や寺院が往時の姿をとどめています。鳥羽の大石近くには、文久3年(1863年)に建造された愛宕詣の常夜灯型道標が今なお残っています。
ちなみに京阪電車には「鳥羽街道駅」がありますが、鳥羽街道(鳥羽の大石)からはかなり離れており、最寄り駅では無いので訪れる際はくれぐれもご注意ください。