【高雄】三菱カラーテレビ

なぜ、日本人は高雄に憧れたのか?

みなさんは、「高雄」をご存知でしょうか。京都に興味のある方なら、京都市内北部の地名を思い浮かべるかかもしれません。
ここでまずご紹介するのは、三菱電機京都製作所が昭和42年に開発したカラーテレビの商品名がなんとこの地名に由来した「高雄」なんです。(参考に、ナショナル(現在のパナソニック)のテレビは「嵯峨」というネーミングでした)

【1970年(昭和45年)】雑誌広告 カラーテレビ「高雄」

現在は、同社のテレビの商品名はREALですし、他社を見渡しても、日本語のネーミングがされているテレビは、あまり記憶にありません。カラーテレビの放送開始が昭和41年10月で、そこから10年程でカラーテレビの普及率は100%に近い水準まで伸びました。
当時の「高雄」価格も約20万円〔当時の大卒の初任給が31,500円!〕と高価なものでした。ただ当時の日本は高度経済成長の入口に差し掛かったあたりで、ボーナスで「高雄」を購入し、「うちに『高雄』がきた‼︎」なんて、子供たちは自慢しあっていたそうです。

また、カラーテレビの最大のウリは、正に画面に色がついてることで、その鮮やかさを語るには、紅葉や桜の名所である高雄という地名が正にぴったりだったのでしょう。
その当時のことを高雄のみなさんに聞いてみてみると、テレビ画面の中の色を見て、そして、実際に高雄に行って、自然の色彩の美しさに感動し、その感動をまた家で確かめるなんていうのが、当時のステータスだったようです。おかげで、高雄は春秋に限らず、多くの観光客で賑わい、正に日本の憧れだったようです。
そして、平成を経て令和元年に入り、高雄には、今現在も変わらぬ自然の美しさを守り、史跡名勝も過ぎた時代の分だけ歴史を重ねた姿がそこにはあります。同じく、先人たちの努力により、テレビは4K・8Kと画質が向上し、薄くなり誰もが手に入れやすい家電となりました。

先日、私は実際に、事前にネットで高雄の情報を確認し、高雄のこういう景色を写真に撮りたい、見てみたいという気持ちで高雄に行ってきました。
現地では、神護寺の約400段の石段に登り息を切らせ、高山寺の鳥獣戯画に心躍らせ、西明寺の川の流れに耳を癒し、そして、秋の紅葉に心を奪われました。

スポット情報

ルートマップ上スポットA
スポット名神護寺
所在地京都府京都市右京区梅ケ畑高雄町5
TEL075-861-1769
URLhttp://www.jingoji.or.jp

スポット情報

ルートマップ上スポットB
スポット名西明寺
所在地京都府京都市右京区梅ケ畑槇尾町1
TEL075-861-1770
URLhttps://www.saimyoji.or.jp

スポット情報

ルートマップ上スポットC
スポット名高山寺
所在地京都府京都市右京区梅ケ畑栂尾町8
TEL075-861-4204
URLhttps://kosanji.com

今では、映像や動画はテレビの領域におさまらずインターネットを介して、スマホなどでいつでも楽しめるようになりました。高雄の写真や映像もすぐに探すことができ、その美しさを手元で楽しめるようになりました。ただ、もしかしたら、その便利さの分、自分の世界を狭くしているのではないかと思いました。

もしかしたら、カラーテレビの高雄を手に入れた当時の人たちは、自分たちが世の中の自然美を手に入れたような気分だったかもしれません。そして、高雄に実際に行った時に、想像を超える感動があり、発見があり、画面にない納得感に、世界の広さを感じていたのではないでしょうか。

(掲載日:2020年9月18日 取材:とっておきの京都プロジェクト事務局

ルートマップ

 【高雄】三菱カラーテレビの記事中のスポットA~Cはルートマップ上のスポットA~Cとなります。
スポットA神護寺
スポットB西明寺
スポットC高山寺
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