正法寺 石像阿弥陀三尊の左脇侍「勢至菩薩」春は桜、秋は紅葉の名所(京都西京)

正法寺(しょうぼうじ)は山号を法寿山(ほうじゅざん)いい、真言宗東寺派の寺院で「西山のお大師さま」として親しまれています。
歴史は古く、奈良の唐招提寺を創建した鑑真和上と共に、唐から日本へ渡来した高弟、智威大徳 が隠世したのが始まりで、天平勝宝年間の創建。
御本尊は、鎌倉時代初期の像高181cmの木造三面千手観音立像で、顔の両側に別の顔(化仏)がある珍しい三面形式です。
過去と未来にも目を配るという意味を持っており、国の重要文化財に指定されています。
平安時代の弘仁年間に弘法大師空海が巡錫され、42歳の厄除けのために聖観世音菩薩を彫刻されたと伝えられています。
応仁の乱の戦火て堂宇が焼失しましたが、 江戸時代の元和元年(1615年)に恵雲・微円の 両律師により再興されました。
現在の西京区大原野の出身である、五代将軍・徳川綱吉の母・桂昌院が深く帰依され、徳川家の祈願所として徳川家からの文書等も残っています。

石像阿弥陀三尊「勢至菩薩」

参道に架かる朱塗りの欄干の「極楽橋」を渡り、参道を進んだ境内の右奥に高台寺から移築された「遍照塔」が聳えています。
その北側、梵字状の庭園の背後に石像阿弥陀三尊が鎮座しています。
中央の阿弥陀如来は来迎印を結び台座に坐し、向かって右側には慈悲を象徴する観世音菩薩が往生者を蓮台に乗せるお姿、向かって右側には知恵の分身である勢至菩薩が合掌し往生者を迎える姿で参拝者をお迎えしています。
午年の守り本尊である「勢至菩薩」は、阿弥陀如来の右脇侍で慈悲と知力の菩薩とされ、智慧の光で人々を迷いから救う「智慧を象徴する菩薩」です。

桜と紅葉の名所

正法寺は、桜と紅葉が美しい寺院として京都ツウだけが知ってる、まさに隠れ寺。
春は、全国から集められた巨岩や名石で造られた借景式山水庭園「宝生苑」に紅枝垂桜が咲き、東山連峰を望む庭園を華やかに彩ります。
「宝生苑」は、庭石の形が何となくペンギン、兎など、16種類もの動物の形に似ているため「鳥獣の石庭」とも呼ばれています。
秋は、境内全体が紅葉に包まれ錦秋の装いを見せてくれます。
遍照塔、朱塗りの欄干の「極楽橋」や「太鼓橋」と紅葉のコントラストは絶景のひと言。
また、正法寺の向かいには紫式部ゆかりの「大原野神社」、近くには“花の寺”と呼ばれている「勝持寺」があり、3つの社寺で春には桜めぐり、秋には紅葉めぐりが楽しめます。

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名西京
スポット名正法寺
所在地京都市西京区大原野南春日町1102
アクセス①JR桂川駅・阪急洛西口駅より京都市バス9系統(南春日町 洛西バスターミナル行)乗車、南春日町バス停下車徒歩約10分
②JR向日町駅・阪急東向日駅より阪急バス(南春日町 洛西バスターミナル行)乗車、南春日町バス停下車徒歩約10分
拝観時間9:00~17:00(16:30最終受付)
拝観料大人300円
TEL075-331-0105
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