京都競馬場 馬頭観音♪馬の守り神(京都競馬場は2025年12月で開設100周年)
京都競馬場は、令和7年(2025年)12月1日に淀開設100周年を迎えた、屈指の格式伝統ある競馬場のひとつで、秋華賞、菊花賞、エリザベス女王杯、天皇賞(春)など、数多くのG1レースが行われます。
競馬場の場内には、競馬場だけに馬の守護神として信仰を集めている「馬頭観音」の石碑が祀られています。
馬頭観音は仏教の観音菩薩の変化身のひとつで、馬の健康や無病息災、馬の供養、旅の道中の安全祈願にご利益があるとされています。
京都競馬場の馬頭観音は、人馬ともに無事にレースが行われるよう、またレース中に事故に遭った競走馬たちを供養するために祀られ、毎年「馬頭観音慰霊祭」が行われています。
馬頭観音とは

馬頭観音は、六観音(聖観音・千手観音・馬頭観音・十一面観音・准胝観音または不空羂索観音・如意輪観音)のひとつで、馬頭観世音(ばとうかんぜおん)とも呼ばれています。
サンスクリット語では「ハヤグリーヴァ」と呼ばれ、起源は、ヒンドゥー教では最高神「ヴィシュヌ」が馬の頭に変化して敵を倒したとされる神話が元であるとされています。
六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道)のひとつ畜生道の衆生を救済する仏様で、頭の上に馬の頭を乗せた忿怒の姿をされており、馬だけではなく動物、ペットの守護神とされています。
観世音菩薩三十三化身のうち唯一、目尻を吊り上げ、怒髪天を衝き、牙を剥き出した忿怒の相をされていることでも知られています。多くは、3つの顔と8本の腕を持つ「三面八臂」の姿で表されます。
人差し指と薬指を伸ばして中指を折る馬口印(ばこういん)を結び、手には煩悩を打ち砕く剣や斧、棒を持っている姿が多く見られます。
怒りが強いほど馬頭観音の人を救う力が大きいとされ、また馬が草を食べるように人々の煩悩を食べ尽くし災難を取り除くとされています。
近世以降、国内の物流が盛んになると、馬が荷役の手段として使われることが多くなると、道中で亡くなった馬を供養するため、石塔や石碑として祀られることが多くなりました。
京都競馬場の馬頭観音も「馬頭観世音菩薩」と刻まれた石碑が祀られています。
昔から「馬や動物の守護」をはじめ、馬が重要な交通手段であったことから「交通安全」、馬の俊足にあやかって願い事を速やかに叶えてくれる「大願成就」、馬が戦いの道具に使われたことから「勝負運」、長距離を移動できることにちなんで「足腰の健康祈願」に御利益があるとされます。


ライスシャワー碑
ライスシャワーは1990年代前半に活躍した、持ち前のスタミナで長距離GIを制覇したJRAの競走馬で「孤高のステイヤー(長距離走馬)」とも呼ばれる名馬。
1992年の菊花賞(3,000m)では、ミホノブルボンのクラシック三冠制覇を阻止、1993年の天皇賞<春>(3,200m)では、メジロマックイーンの三連覇を阻止。
しかも、それぞれのレースをレコードタイム(当時)で阻止したことから「関東の刺客」、「黒い刺客」、「レコードブレイカー」とも呼ばれました。
その後、怪我にも見舞われ2年間勝ち星が無く迎えた1995年の天皇賞<春>(3,200m)では、2周目3コーナーからのロングスパートで勝負をかけ、淀の名助演男優馬と呼ばれたステージチャンプをハナ差退けて復活の勝利をあげ、3度目の長距離GIレースを制し名実ともに「淀のヒーロー」の座に辿り着きました。
同年の上半期ファン投票で1位を獲得し、満を持して臨んだ宝塚記念(阪神淡路大震災のため京都競馬場で代替開催)出走したのですが、競走中に骨折し帰らぬ馬となってしまいました。
孤高のステイヤーは、淀に咲き、淀に愛され、淀に散ってしまいましたが、ファンや競馬関係者の心の中には、強烈な記憶として刻み付けられている名馬です。
京都競馬場には慰霊碑が建立され、今なおライスシャワーを愛するファンから供花が届けられ、ライスシャワーは最も輝いた淀の地で安らかに眠っています。
当時、宝塚記念の開催日であったライスシャワーの命日(6月4日)には、記念碑前で手をあわせたり、お花や人参をお供えするファンの姿が多く見られます。

京都競馬場開設100周年
京都競馬場は通称“淀競馬場”とも呼ばれる伝統と格式のある日本を代表する競馬場のひとつ。天皇賞(春)やクラシック三冠(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)の最終関門である菊花賞など、日本を代表する重賞レース(G1)※が数多く開催される競馬場です。
その歴史は、明治41年(1908年)に京都市下京区島原の地にあった島原競馬場(現在の京都リサーチパーク辺り)で第1回春季競馬・第2回秋季競馬を開催されたのを発端とする。
大正2年(1913年)に競馬場が焼失したのに伴い、京都府船井郡須知町(現在の京丹波町)に移転し、須知競馬場と改称され大正2年(1913年)から大正13年(1924年)まで開催されました。
大正14年(1925年)に競馬法が公布された事と収益改善のため、12月1日に紀伊郡向島村大字葭島新田(現在の伏見区葭島渡場島町)に移転。12月5日から4日間競馬の開催を開始。
昭和10年(1935年)に馬場拡張工事を実施。芝コース外回りの第3コーナーに通称「淀の坂」と呼ばれる斜坂走路を新設。
3コーナーの上り坂と4コーナーの下り坂は高低差が4.3mもあり、勝負どころとなっています。3コーナーから一気に駆け上がり、4コーナーで一気に下り、約400mもあるスタンド前の長い直線を走り、栄光のゴール板を目指す競走馬の走りは圧巻です。
令和2年(2020年)11月から約2年半の歳月と総工費880億円を投じた大規模改修工事が完了し、ゴールサイド(旧グランドスワン)の新築、パドックや馬場の改修が行われました。
さらに、ステーションサイド(旧ビッグスワン)も全面改修されリニューアルオープンしました。
英語で「100年間」を意味する“centennial”から愛称として「センテニアル・パーク京都競馬場」と名付けられました。
快適な観覧席、癒しのスポット、多彩なイベント、グルメな飲食店、親子でも楽しめるスポットをはじめ、開設100周年に向けどんどん進化しています。
※天皇賞(春)、秋華賞、菊花賞。エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ
◆京都競馬場100周年特設サイト
https://kyotokeiba-100th.com/
(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)
| エリア | 伏見 |
|---|---|
| スポット名 | 馬頭観音(京都競馬場) |
| 所在地 | 京都市伏見区葭島渡場島町32 |
| 営業日時 | 競馬開催日および月曜日~木曜日(年末年始のぞく) 競馬開催日:9:00~16:30(場外発売時は9:20~) 平日:9:00~17:00 |
| 入場料 | ・競馬開催日:200円(15歳未満無料) ・パークウインズ(場外発売日):入場無料 ※指定席エリアは別途、指定席の購入が必要です |
| アクセス | 京阪電車淀駅から徒歩2分 |
| TEL | 075-631-3131 |
| URL | https://www.jra.go.jp/facilities/race/kyoto/ |
| https://www.instagram.com/kyotokeibajo_official/ | |
| X(旧Twitter) | https://x.com/KyotoKeibaJo/ |
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