勧修寺の桜♪京都最古の庭園を借景に観音堂を彩る桜(京都山科)
勧修寺(かじゅうじ)は、山号を亀甲山(きっこうざん)と言い、御本尊は千手観音で真言宗山階派の大本山。
醍醐天皇が、生母である藤原胤子(ふじわらのいんし)の菩提を弔うために勅願時として創建されました。
皇室と藤原氏にゆかりが深く、厚い庇護を受けて栄えましたが、応仁の乱をはじめ、たび重なる戦火で衰退。
しかしながら、江戸時代に徳川氏と皇室の援助により復興されてからは法親王が暮らす門跡寺院となりました。
宸殿や書院はこの時に明正天皇の旧殿を賜ったもので国の重要文化財に指定されています。
樹齢約750年のヒノキ科の常緑低木「ハイビャクシン(這柏槇)」や徳川光圀の寄進の「勧修寺型灯籠」とも呼ばれる雪見灯籠は必見です。
山門まで続く長い白壁沿いに植えられている濃いピンク色のしだれ桜が参拝者を出迎えてくれます。
境内の氷室池(ひむろいけ)のほとりには観音堂が佇み、ソメイヨシノの花がお堂を薄紅色に彩ります。
氷室池は平安時代に作庭された池泉回遊式庭園で、別名「氷池園(ひょうちえん)」とも呼ばれ、京都市指定名勝です。
格式高い門跡寺院らしく、凛とした庭園で雅やかな桜のお花見が楽しめます。
【例年の見頃】3月下旬~4月上旬
玉の輿伝説発祥の地
勧修寺は「玉の輿」の語源となった地で、平安ロマンスの伝説の場所です。
今昔物語集の説話によると、藤原高藤(たかふじ)が鷹狩りの際、偶然出逢った地方役人・宮道弥益(みやじのいやます)の娘、列子(たまこ)の美しさに見惚れ紆余曲折の後に正妻としました。
二人の間に生まれた娘・胤子(たねこ)、藤原胤子が、宇多天皇の皇后になり、生まれた長男が醍醐天皇となりました。
このことから、婚姻などにより富貴な身分を得ることを「玉の輿」に乗ると言われ始められたとされます。
勧修寺は元々、宮道弥益の邸宅であったものが寺に改められ、高藤の諡号から勧修寺と名付けられました。
勧修寺に隣接して、藤原高藤と宮道列子を祀る「宮道神社(みやじじんじゃ)」が鎮座しています。
「玉の輿」伝説にあやかり、縁結びに御利益があると若い女性を中心に参拝者が絶えない人気の神社。
源氏物語の作者・紫式部は、藤原高藤と列子の子孫にあたります。
作中に登場する光源氏と明石の君の恋物語は、高藤と列子の身分差の恋物語をモデルにしたとも言われています。
■宮道神社(京都市山科区勧修寺仁王堂町17-1)
※拝観料は無料(境内自由)
※googleマップ
https://maps.app.goo.gl/TG1cQnctJLqyq2xR7
(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)
エリア名 | 山科 |
---|---|
スポット名 | 勧修寺 |
所在地 | 京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6 |
拝観時間 | 9:00~16:30(16:00受付終了) |
拝観料 | 大人500円、小中学生300円 |
アクセス | 地下鉄東西線小野駅下車、徒歩約7分 |
TEL | 075-571-0048 |
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