とっておきの紅葉“穴場”スポット
~西京編~嵐山からすぐ近く♪紅葉の隠れた名所で混雑知らず
京都を代表する景勝地・嵐山。秋は京都随一の紅葉の名所として世界的にも知られており、シーズンには国内外の観光客で大混雑。紅葉のピークの週末や休日には、紅葉を見に来たのか?人を見に来たのか?分からなくなってしまいそうです。
そんな、混雑した嵐山かすぐ近く。徒歩で数分、バスでも数分、電車ならひと駅、ふた駅だけ移動した西京(にしきょう)の松尾・上桂エリアには、知る人ぞ知る、紅葉の穴場の社寺があります。上桂エリアには秋の紅葉の美しい時期だけ公開する非公開寺院の特別拝観もありますので要チェックです。
写真提供:京都フリー写真素材
法輪寺~渡月橋から徒歩3分♪嵐山や京都市内が一望できる嵐山の穴場絶景紅葉スポット~
法輪寺(ほうりんじ)は、通称「嵯峨の虚空蔵さん」とも呼ばれ、奈良時代の和銅6年(713年)に元明天皇の勅願により行基菩薩により創建。清少納言の「枕草子」では、京都の代表的な寺院として挙げられ、本尊のご利益は『今昔物語』にも描かれている古刹です。また、旧暦の3月13日前後 に、男女とも数え年13歳でおこなう祝い「十三詣り」(じゅうさんまいり)でも知られています。
嵐山の大堰川(桂川)に架かる観光名所の渡月橋は、法輪寺の僧・道昌(どうしょう)が大堰川(桂川)を修築した折に掛けたのが始まりとされ、江戸時代までは法輪寺橋と呼ばれていました。渡月橋から嵐山を望むと、中腹に法輪寺の多宝塔を見ることができます。山門をくぐり石段を登ると、正面には本堂、多宝塔、舞台と呼ばれる見晴台があります。見晴台からは、渡月橋や京都盆地が一望でき、遠くはに東山連峰や比叡山をで望むことができます。紅葉越しに見る嵐山や京都市内は絶景のひと言。渡月橋から徒歩数分にある、嵐山の知る人ぞ知る、まさ紅葉の穴場スポットです。
参道の石段の途中にあるのが、電気・電波を守護する鎮守の社「電電宮」(でんでんぐう)で、電気・電波を司る祖神の電電明神がお祀りされています。電力会社、家電メーカーから新進のIT事業者まで、電気や電波に関連する企業からの参拝者が絶えない神社です。珍しいのは授与している御守り、電気・電波の神様だけあり、御守りは「マイクロSD」です。何と中には、虚空蔵菩薩像の画像データが入っています。最近ではスマホの故障やデータ損出防止にご利益があるとのことで、若い人への授与が増えているとか。スマホの御守りなんて、イマドキですね。
スポット情報
エリア名 | 西京 |
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スポット名 | 法輪寺(嵯峨の虚空蔵さん) |
所在地 | 京都市西京区嵐山虚空蔵山町 |
アクセス | 阪急電車嵐山線「嵐山駅」から徒歩約5分、市バス・京都バス「嵐山公園」(渡月橋西側)バス停から徒歩約3分 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-862-0013 |
URL | https://www.kokuzohourinji.com |
https://www.facebook.com/profile.php?id=100066847404231 |
松尾大社~日本一のお酒の神様のお膝元で紅葉観賞~
松尾大社(まつのおたいしゃ)は、嵐山から阪急嵐山線でひと駅3分、市バスや京都バスでも数分の場所にあります。京都市内中心部から桂川を渡った西に鎮座しており、平安神宮を中心に、東(青龍)が八坂神社、北(玄武)が上賀茂神社、南(朱雀)は城南宮が守護し、西(白虎)は松尾大社が守護しています。また「賀茂の厳神(げんしん)、松尾の猛霊(もうれい)」と称され、皇城守護の神として尊崇されている、京都において最重要な神社のひとつです。
松尾大社のある西京の地では神話の時代より酒造りが行われており、室町時代末期以降は「酒造第一祖神」として崇敬されるようになりました。11月には、醸造安全を祈願する「上卯祭(醸造祈願祭)」、4月には醸造完了を感謝する「中酉祭(醸造感謝祭)」が行われ、日本各地の酒造関係者が参集します。本殿前には全国の名だたる酒造会社から奉納された酒樽が並んでおり、その光景は圧巻です。酒の神様らしく「お酒の資料館」があり、酒造の歴史を分かりやすく学ぶことができます。
また、松尾大社には、昭和を代表する庭園家である重森三玲(すぎもりみれい)、最晩年の遺作である傑作庭園「松風苑 三苑」(蓬莱の庭・曲水の庭・上古の庭)があり、お庭好きには見逃せません。秋には境内のカエデが色付き、社殿を錦繍に染め上げる風景はまた格別です。
スポット情報
エリア名 | 西京 |
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スポット名 | 松尾大社 |
所在地 | 京都市西京区嵐山宮町3 |
アクセス | 阪急嵐山線松尾大社駅下車すぐ、京都駅から京都市営バス28系統または京都バス73・ 83系統乗車、松尾大社前下車すぐ、京阪三条から京都バス63系統乗車、松尾大社前下車すぐ |
拝観時間 | 平日・土曜(9:00~16:00)、日曜・祝日(9:00~16:30) |
拝観料 | 境内自由(お酒の資料館は無料) ※庭園・神像館:大人500円、学生400円、小人300円 |
TEL | 075-871-5016 |
URL | https://www.matsunoo.or.jp |
https://www.facebook.com/profile.php?id=100064603995754 |
地蔵院~通称「竹の寺」竹の緑とカエデの紅葉が織りなすコントラスト美~
上桂エリアにある地蔵院は、正式名称を衣笠山地蔵院(えりゅうざん じぞういん)といい、戦国武将・細川頼之により創建、夢窓国師を開山とし、伝教大師の作といわれる延命安産の地蔵菩薩を本尊としている臨済禅宗の寺院。苔寺や鈴虫寺からほど近い西山連峰の麓に佇み、境内が竹林に囲まれたいることから通称「竹の寺」とも呼ばれています。また、とんちで有名な一休禅師が幼少時を過ごした寺としても知られています。春から夏にかけては新緑や青もみじ、秋は紅葉と竹林、苔の緑とのコントラストが美しく隠れた紅葉スポットとして人気。
方丈の茶室にあるハートの形の窓「猪目窓(いのめまど)」。猪の目に似ているところから、その名がついたともいわれる日本伝統文様のひとつで、魔除けや火伏せの意味が込められています。その形状から若い女性を中心に近年人気急上昇中。招福、開運、良縁にご利益があることから「招福猪目御札」を恋愛成就に奉納される女性も多いとか。季節や天候、時間帯によって、猪の目窓越しの竹林の色が変化するのも神秘的です。
一風変わっているのが、日曜日の夕方16時~17時に開催され
演奏前に毘沙門天様にお参りいただき合掌。その後、拝観者が自らピアノ演奏にて音楽奉納。演奏終了後は奉納の証として特別御朱印の授与があります。京都市登録文化財指定の方丈、前面に広がる京都市登録名勝の十六羅漢の庭の荘厳な雰囲気のなかで奏でられるクラシック音楽、ピアノの音に誘われて歌う小鳥たち、虫の音、竹の鳴る音や葉擦れの音とピアノの音色が融合した時間は、心が洗われる幽玄のひととき。音楽奉納されない拝観者の方は、通常の拝観料500円のみで「寺ピアノ」を聴くことができます。
※「寺ピアノ」の予約方法・開催日等の詳細は地蔵院ホームページまたはTwitterでご確認ください
スポット情報
エリア名 | 西京 |
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スポット名 | 地蔵院(竹の寺) |
所在地 | 京都市西京区山田北ノ町23 |
アクセス | 阪急電車嵐山線上桂駅から徒歩約12分、京都駅から京都バス73系統、四条河原町、三条京阪から京都バス63系統、嵐山・苔寺すず虫寺行きバス乗車、終点の苔寺バス停下車徒歩約3分 |
拝観時間 | 9:00~16:30(最終入山16:10) |
拝観料 | 大人:500円、小中高校生:300円 |
TEL | 075-381-3417 |
URL | https://www.takenotera-jizoin.jp |
https://www.instagram.com/takenoterajizoin/ | |
https://twitter.com/jizoin1367?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor | |
https://www.facebook.com/jizoin |
浄住寺~石段「紅葉のトンネル」は必見♪秋の特別公開では本堂・方丈や寺宝も拝観できます~
上桂エリアにある、葉室山浄住寺(はむろざん じょうじゅうじ)は、臨済宗、曹洞宗と並ぶ日本三禅宗のひとつで、中国の様式を色濃く残す黄檗宗の寺院。その由緒は平安時代の弘仁元年(810年)に嵯峨天皇の勅願により、円仁(慈覚大師)が天台宗寺院として創建。公家の葉室家の菩提寺として栄えた古刹。江戸時代に黄檗宗に改宗され、境内には往時に建てられた中国様式の堂宇が建ち並んでいます。山門から本堂へと続く参道の緩やかな石段を両側からカエデが覆う景色は、これぞ「紅葉のトンネル」。知る人ぞ知る西京の隠れた紅葉の名所です。
紅葉の美しい時期には、秋の特別公開が行われ、普段非公開の本堂や方丈、狩野永岳筆の衝立「雲龍図」などの寺宝が特別拝観いただけます。方丈は仙台藩4代藩主・伊達綱村が幼少期を過ごした屋敷を移築したと伝わり、有名な御家騒動「伊達騒動」で幼い綱村が命を狙われることもあったためか「武者隠し」があり、床の間の壁に設けられた穴から抜け出せる仕掛けが残っています。方丈から眺める江戸時代の池庭も見どころです。
スポット情報
エリア名 | 西京 |
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スポット名 | 浄住寺 |
所在地 | 京都市西京区山田開キ町9 |
アクセス | 阪急電車嵐山線上桂駅から徒歩約10分、京都駅から京都バス73系統、四条河原町、三条京阪から京都バス63系統、嵐山・苔寺すず虫寺行きバス乗車、終点の苔寺バス停下車徒歩約5分 |
秋の特別拝観 | 2022年11月23日(水・祝)~12月4日(日)) |
拝観時間 | 10:00~16:30(16:00最終受付) |
拝観料 | 大人(中学生以上) 800円、小学生 400円 |
TEL | 075-381-6029 |
(掲載日:2022年10月13日 情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)
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