黒竹の花が開花♪次に見られるのは120年後の2143年?~京都市洛西竹林公園~(京都西山/西京)

京都市洛西竹林公園は、京都西山のふもと大原野丘陵の高台に位置する日本で唯一、世界でも珍しい竹専門の植物園。公園内の竹林では「黒竹」(くろちく)の花が開花しているとの情報が入りました。黒竹は中国原産で、淡竹(はちく)の一種。竹の花は毎年咲くものではなく、種によって60年から120年周期で咲き、黒竹は一般的には120年周期で咲くことが多いそうです。今年が2023年なので、次に黒竹の花が見られるのは2143年です。まだ、少しの開花は続くそうです。これはすぐに見に行くしかないですね。
黒竹はイネ科に属する植物で、花は稲が開花した状態(稲穂)によく似ており、残念ながら華やかさはありません。でも120年に1度しか見られないとても貴重なチャンスです。なんと花が咲いた後、その周辺の竹林が一斉に全て枯れてしまうそうです。竹は1本1本単独ではなく地下茎で繋がっているからだそうです。枯れても安心してください、開花後には竹は種を落とし、それが新たな命を生み竹林が再生されます。

黒竹(クロチク)とは

黒竹は中国原産のイネ科マダケ属で淡竹(ハチク)の一種です。最初は緑色ですが、夏を過ぎるとだんだん黒くなり2年ほどで真っ黒になり、青竹と比較して幹が細く、稈(かん=樹木で言う幹)が黒いのが特長です。生垣や鉢植等の植栽や釣竿、暖簾、はたきの棒、花器等の黒竹細工や工芸品の材料として利用されます。また食用にもなります。
過去に淡竹の仲間は1908年前後に開花したことがわかっています。120年周期の開花とすると、全国的な開花ピークは2028年頃とされています。竹林ごとに開花に多少のタイミングのズレがあるももの、全国的に約10年ほど前から開花が始まっているそうです。京都市洛西竹林公園の黒竹はちょうど、開花の時を迎えたのかも知れません。

京都市洛西竹林公園に行こう♪

京都市洛西竹林公園は、昭和56年(1981年)に開館した世界的にも珍しい、日本では唯一の竹専門の植物園。公園内に一歩足を踏み入れると目を引くのが広大な竹の生態園。各所関係機関の協力を得て集められた国内外の約110種類もの竹や笹が園内に植えられています。
回遊式和風庭園として設計された園内は、遊歩道に添って散策しながら、竹や笹の生態を観察できるようになってます。植栽されている竹や笹には植物名を示すラベルが立てられており、単に観賞するだけでなく、学術的に竹や笹を学べる場にもなっています。
資料館では、エジソン電球(復元)、竹の伝統工芸品、竹の歴史・文化・生態を説明するパネル等が展示されており、竹製品の展示販売もおこなわれています。また茶室「竹風軒」が併設されていて、お茶会にも利用できます(要予約制)。これだけ楽しめて、嬉しいことに入園料は何と“無料”なんですよ。

竹の径~約1.8kmも続く美しい竹の回廊はサイクリングがおすすめ~

洛西竹林公園の前の道は「竹の径」(たけのみち)と呼ばれる、約1.8kmにも及ぶ美しい竹垣が続く道です。向日市が竹林の景観を保全するため、放置竹林対策や不法投棄防止の環境整備を行い、平成12年(2000年)から孟宗竹を用いて整備されてきた道です。
沿道には竹の枝を束ねた「竹穂垣」をはじめ、丸みを帯びた古墳の形を表現した「古墳垣」、かぐや姫の十二単衣の襟元をイメージした「かぐや垣」などオリジナルを含め、8種類のそれぞれに意匠をこらしたデザインの竹垣が整然と連なります。徒歩での散策もいいですが、目いっぱい竹林道の魅力を満喫するには、サイクリングがおすすめです。
◆「竹の径」のサイクリング情報は下記のURLをクリックください
https://totteoki.kyoto.travel/26997/

スポット情報

エリア名西京
スポット名京都市洛西竹林公園
所在地京都市西京区大枝北福西町2丁目300ー3
アクセス阪急桂駅(西口)から市バス西3・西8系統に乗車、南福西町(竹林公園前)下車、徒歩約5分
JR桂川駅、阪急洛西口駅から市バス特西4系統に乗車、南福西町(竹林公園前)下車。徒歩約5分
営業時間9:00~17:00(入園は16:00まで)
定休日水曜日、12月29日~1月3日の年末年始
TEL075-331-3821
URLhttps://chikurin-park.com

(掲載日:2023年5月17日 情報提供:大原野保勝会