十輪寺の桜♪平安時代の美男子 在原業平ゆかり「なりひら桜」京都西山

十輪寺(じゅうりんじ)は、平安時代創建で在原業平(在原業平)ゆかりの天台宗の寺院。
在原業平が晩年に隠棲したことから「業平寺(なりひらでら)」とも称されています。
桜の見どころは、高廊下、茶室、御殿の三方に囲まれた「三方普感の庭(さんぽうふかんのにわ)」。この庭は江戸時代の寛延3年(1750年)、本堂再建時に作庭されました。
高廊下、茶室、御殿の3か所から、また「立って見る」、「座って見る」、「寝て見る」という3通りの見方で違った風景や趣が味わえるよう設計されています。
春には樹齢200年の枝垂れ桜、通称「業平桜(なりひらざくら)」が庭の空一面を覆い、まるで天を埋めるように咲き誇る光景は風雅の極み。
天に蓋をするように咲くことから、別名「天蓋の桜」とも呼ばれる銘桜です。
2014年春のJR東海「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンのポスターとなり、全国的に知られることとなりました。
鳳輦形(ほうれんがた)と呼ばれる独特の形状をしている本堂越しの桜の花も秀逸。
瓦屋根を桜の花の薄紅色に染め上げる風景は、人気のフォトスポットです。
在原業平は平城天皇の孫の平安貴族で容姿端麗、恋多き貴公子として知られ、和歌も上手く情熱的な恋の歌を多数詠み、女性にモテモテだったとか。
まさに平安時代の超絶イケメン美男子です。
女優の広瀬すず主演で映画化された、競技かるたを題材とした漫画「ちはやふる」は、百人一首の句のなかで在原業平が詠んだ「ちはやふる かみよもきかず たつたかわ からくれないに みづくくるとは」に由来しています。

十輪寺ご由緒

十輪寺(じゅうりんじ)は山号を小塩山(おしおざん)といい天台宗の寺院。
寺伝によると、平安時代の嘉祥3年(850年)に文徳天皇が染殿皇后の安産祈願のため、比叡山の恵亮(えりょう)和尚を開山に請じて伝教大師作の延命地蔵菩薩を本尊として安置したのが創建とされています。
以後、勅願所として栄えましたが、応仁の乱の戦火により堂宇は焼失。現在の建物は、江戸時代の寛文年間に公卿の藤原定好(さだよし)により再興、藤原常雅(つねまさ)により堂宇が整備たもの。
本堂は天皇が乗る御輿(みこし)を模した屋根の形、鳳輦形(ほうれんがた)をしており、染殿皇后の安産祈願に霊験のあったといわれている本尊の地蔵菩薩(腹帯地蔵)、花山天皇が西国巡礼に背負ったと伝わる十一面観世音菩薩<草分観音、禅衣(おいずる)観音>を安置しています。
六歌仙のひとりで伊勢物語の主人公とされている「在原業平(ありわらのなりひら)」が晩年に隠棲したことから「業平寺(なりひらでら)」とも称されています。
境内には業平の墓、裏山には難波の津(現在の大阪湾)から海水を運び塩焼きの風情を楽しんだとされる「 塩竈(しおがま)」の旧跡と宝篋印塔があります。

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(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

スポット情報

エリア名西京
スポット名十輪寺(業平寺)
所在地京都市西京区大原野小塩町481
アクセスJR向日町駅、阪急東向日駅から阪急バス善峯寺行き乗車、小塩下車徒歩1分
拝観時間9:00~17:00
拝観料500円
TEL075-331-0154
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