京都京北 白山神社♪白蛇伝説の巨大なカシの御神木(京北田貫町)

白蛇伝説 京北のパワースポット

白山神社(はくさんじんじゃ)は南丹市との市境近く、京北の弓削地域・田貫町(たぬきちょう)に鎮座する神社です。
奈良時代の宝亀2年(771年)に、全国の白山神社の総本宮・白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)より、菊理姫命(くくりひめのみこと)の分霊を勧請して祭祀したのが始まりで、江戸時代の寛永元年(1624年)に社殿を現在地に建立したと伝わっています。
若狭高浜と京都を結ぶ旧高浜街道(府道78号線)にある田貫集落の産土神で、明治維新までは「白山妙見大権現宮」と称していましたが、明治6年(1873年)に村社となり「白山神社」と改称されました。
旧高浜街道に面して鎮座する本殿は、祈祷札や高欄の擬宝珠銘から江戸時代の元禄2年(1689年)に造営されたことが判明しています。

本殿は、檜皮葺で二間社流造(にけんしゃながれづくり)です。流造は一般に奇数柱間で建てられるため二間社流造は数少ない形式です。
社殿の彫物には彩色の痕跡がみられますが、装飾は控えめで全体的にやや古風な感じです。
覆屋の内に建っているため保存状態は良好で改変の痕跡が見られず、建立年代が明らかで稀少な二間社として大変貴重な建造物であることから、平成28年(2016年)に京都市指定の登録文化財に指定されています。

 

白蛇伝説の御神木

白山神社の社殿背後の小高い丘は「白山神社古墳」で、その上には京都市指定天然記念物に指定されている御神木の「白山神社のカシ」(通称:白山神社のツクバネガシ)が聳えています。
ツクバネガシとしては日本屈指の巨木で、樹齢約360年、樹高27m、胸高幹周は7.9mあり、根元の洞には白山神社の使いである白蛇が住んでいた「白蛇伝説」が残っているパワースポットです。
境内には、いかにも白蛇が好むようなご神泉が湧いています。

まだまだある♪京北のパワースポット2選

京北に訪れたなら、白山神社とあわせて参拝したいのが、京北の山国地区中江集落にある「賀茂神社」と細野地区余野集落にある「九頭神社」です。
賀茂神社は近年、Youtubeで紹介され「京都のパワースポット」として一躍全国的に話題となりました。
九頭神社は辰年の龍神様ゆかりのパワースポットとして一躍脚光を浴びています。
創建年等の由緒は不明ですが、山国郷五社明神の三の宮に数えられ、一の宮である山国神社の由緒には「三条天皇の長和五年(1016年)正一位を贈られ御祈祷所(五社明神建立)となる」と記され、少なくとも千年以上の歴史を誇る古社です。
林道の杉木立の中に突如、賀茂神社の鳥居と参道が現れます。なだらかな斜面には一直線に続く参道、その両脇には整然とした杉林がどこまでも広がります。鬱蒼とした杉木立は緑色と灰色の2色で支配され、参道を中心にしたシンメトリーな風景は神秘的な力を感じずにはいられません。
まるで異次元の空間に迷い込んだかのような錯覚に陥ってしまいます。

覆屋の中には、賀茂神社・熊野神社・貴船神社・稲荷神社の四社が祀られています、右と左の社殿は同じ大きさの造りで、向かって左の社殿が賀茂神社で「賀茂別雷(かもわけいかづち)」が御祭神です。右の社殿は熊野神社と貴船神社が合祀されています。中央の小さな社殿は稲荷神社です。
(googleマップ)
https://maps.app.goo.gl/4CaqLScvo65WCahh7

九頭神社(くずじんじゃ)は、京都市右京区京北の細野地区の余野集落の杉木立の中に静かに佇む小さな社。御祭神は九頭大明神で、創建年は不詳ですが、江戸時代の享保4年(1719年)に吉田社の卜部兼敬から、神社の最高位の神位である正一位の宣旨を受けている格式の高い神社です。
鳥居前に高く聳える二本の杉の巨木が神々しく、九頭大明神を御守りしているかのようです。雄大な自然のパワーを感じられずにはいられません。
九頭龍はその名の通り、9つの頭を持つ龍神で八大龍王の中で最も神格が高く「諸龍の王」とされています。水を司る神で、雨乞いや水難除け、金運守護の御利益があるとされています。
神八大龍王とは法華経に登場し、仏教を守護する天龍八部衆に所属する龍族の8人の王(※)のことです。
難陀(なんだ)、跋難陀(ばつなんだ)、娑伽羅(しゃがら)、和修吉(わしゅきつ)、徳叉迦(とくしゃか)、阿那婆達多(あなばだった)、摩那斯(まなし)、優鉢羅(うはつら)の各龍王

覆屋に収められている本殿は、安永7年(1778年)の造営。大工棟梁は余野村の市瀬伊兵衛、福井源蔵、坂口紋次郎の3名、木挽も余野村の忠次郎で、胆煎(世話人)は、若狭国大飯郡日置村の市瀬清右衛門が務めました。高欄の擬宝珠は鋳物師の村田國久が製作しています。
棟札や設計図である板絵図などとともに保存状態は良好で、京都市の登録有形文化財に指定されています。
建物は杮葺きの一間社流造で、内部は前後二室に分かれ、屋根の正面に軒唐破風と千鳥破風を付け、縁の下を組物で飾るなど、豪華な造りになっています。装飾彫刻も、龍・麒麟・獅子など多種にわたり見応えがあります。
(googleマップ)
https://maps.app.goo.gl/nAb6Ki65eSD49fRu5

スポット情報

エリア名京北
スポット名白山神社
所在地京都市右京区京北田貫町宮ノ前1
アクセス京都駅・阪急大宮駅・二条駅より西日本JRバス周山行き乗車、終点の周山で京北ふるさとバス田貫線(上佐々江)に乗換、田貫下車、徒歩すぐ
※京北ふるさとバスは本数が極めて少ないので、事前に時刻表を必ずご確認ください
https://fuw.jp/files/files20240116144640.pdf
拝観料境内自由
URLhttps://kyoto-keihoku.jp/howto/see/1757/

(情報提供:京都市北部山間かがやき隊員京北担当)