常照皇寺の桜♪皇室ゆかりの寺院で3つの銘桜を愛でる(京都京北)
常照皇寺(じょうしょうこうじ)は、右京区京北町の山国地区にある北朝初代の光厳天皇(こうごんてんのう)が開山した、臨済宗天龍寺派の禅寺。
境内と周辺地域は京都府歴史的自然環境保全地域に指定されています。
歴代天皇の帰依を得た皇室とゆかりが深い寺としても知られ、かつては皇族が出家して住職を務める門跡寺院でした。その証として土塀には最高格式である5本の定規筋が引かれています。
常照皇寺の桜は、洛中よりひと足遅く開花することから、遅咲き桜の名所として知られています。
「三銘桜」と呼ばれる、光厳上皇のお手植えと伝えられる「九重桜」、一重と八重が一枝に咲く「御車返しの桜」、御所の左近の桜から株分けされた「左近の桜」が境内を華やかに彩ります。
なお、3つの桜の開花時期は、少しづつ時期がずれていますので揃っての満開をみることは難しいようです。
【例年の見頃】4月上旬~中旬
皇室ゆかりの3つの銘桜
■九重桜(ここのえさくら)
京都府で唯一の天然記念物に指定の桜で樹齢は約650年、光厳上皇のお手植えと伝えられいる紅枝垂れ桜。
しなやかな枝垂れに咲く薄紅色の可憐な花は、地面に届かんばかり。
近年は腐朽が進み、花をつける枝は1本のみになっていますが、後継木として二代目の九重桜が植えられており、親子桜を楽しむことができます。
■御車返しの桜(みくるまかえしのさくら)
淡い紅色の花が一重と八重が一枝に咲く特徴をもつ里桜。その由来は、江戸時代に後水尾天皇が常照皇寺に行幸された折、この桜の美しさに何回も車を引き返しては見事に咲く花を眺めたことから名付けられたと伝えられています。
■左近の桜(さこんのさくら)
岩倉具視が、御所の左近の桜から株分けされたと伝わる山桜。左近の桜は、京都御所の紫宸殿正面・殿上の天皇の御座から見て左に配されている桜です。
その名の由来は、紫宸殿の右には橘、左には桜が植えられており、儀式の際、それぞれの木の近くに内裏の警衛や行幸の際の供奉を担当する、左右近衛府(さうこのえふ)の武官が警護の陣を敷いたことから、右近の橘、左近の桜と呼ばれるようになりました。
※写真提供:京都の桜写真
常照皇寺ご由緒
常照皇寺(じょうしょうこうじ)は。山号を大雄名山(だいおうめいざん)と言い、臨済宗天龍寺派の禅寺。
開山は、北朝初代の光厳天皇で、落飾(出家)し、法皇となった後、この地にあった天台宗の成就寺に入り、禅寺に改めたのが始まりとされています。
戦国時代の天正7年(1579年)に明智光秀による合戦により焼失し、一時は衰退しましたが、江戸時代に後水尾天皇により堂宇が復興されて現在の姿に至っています。
常照皇寺のある山国と黒田は天皇の直轄御料「禁裏御料」であり、長岡京や平安京の造営や京都御所の改修時には、大量の木材が「筏流し」により桂川の水運で運ばれた後、嵐山周辺で陸揚げされ、都へと木材を供給していた、皇室とゆかりが深い地です。
常照皇寺の背後の山腹には、光厳天皇の御陵である「光厳天皇山國陵」があり、また同域には光厳天皇直系の「後花園天皇後山國陵」、「後土御門天皇分骨所」があります。
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(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)
スポット情報
エリア名 | 京北 |
---|---|
スポット名 | 常照皇寺 |
所在地 | 京都市右京区京北井戸町丸山14-6 |
アクセス | 京都駅、二条駅、阪急大宮駅からJR西日本バス周山行で終点の周山下車、 周山から京北ふるさとバス山国・黒田線に乗車、山国御陵前バス停から徒歩約5分 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
拝観料 | ご志納(500円程度) |
TEL | 075-853-0003 |
URL | https://kyoto-keihoku.jp/howto/see/1663/ |
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