紫雲山 来迎寺 井戸弁財天 ♪通称「井戸の弁天さん」水の守り神&金運財運のご利益

京都市西京区上桂に佇む、紫雲山来迎寺(しうんざんらいこうじ)は浄土宗西山禅林寺派の寺院。
西山禅林寺派は、禅林寺(永観堂)を総本山とする法然上人が開宗された浄土の教えをもと、その高弟である西山証空上人の流れを汲む宗派です。
江戸時代の元禄12年(1699年)檀家制度により創建。御本尊は、松尾大社の神官である社家(東家)の念持仏弥陀三尊仏(鎌倉時代初期作)を譲り受けたものです。
念仏道場となる明治時代初期に廃仏毀釈の政策により、上ノ山寿光寺が廃合し現在の本尊弥陀三尊仏(大仏師、藤井春次作、寛文6年)をお迎しました。
平成8年(1996年)に本堂、庫裡を新築落成し、平成24年(2012年)7月に洛西三十三所観音霊場24番札所となり、観音様を篤く信仰する善男善女が祈願に訪れています。
「開かれたお寺」をコンセプトに朝6時の開門より17時の閉門まで自由に本堂をお参り、休憩もすることができます。
地域の癒しの空間を提供するため「なもてい」と称し、常にお寺を開放しお抹茶、珈琲、甘酒、お菓子などを300円でおもてなししています。

井戸弁財天座像

本堂脇の庭園に祀られている弁財天は、長岡和慶作「井戸弁財天坐像」の石仏です。
琵琶湖の守り仏、竹生島・宝厳寺の御本尊である大弁財天の両横に戦国大名・浅井長政と久政が奉納された宇賀弁才天を模したもので、弁財天の使者である蛇が巻き付いていて頭頂部に鳥居を構えています。
弁財天は元々インドの川を神格化した水神であることから、境内に湧く井戸「閼伽井(あかい)」の守護と水の大切さを後世に伝えるべく建立されました。
井戸を護る弁財天であることから「井戸弁財天」と名付けられています。
山門の右脇にある「閼伽井(あかい)」は、地元の松尾井戸町の住民に美味しい水として親しまれていています。水道のない時代は生活用水として使われていました。
【竹生島宝厳寺】
竹生島の宝厳寺の御本尊である「大弁才天」は、江ノ島神社・宮島の厳島神社と並ぶ「日本三弁才天」のひとつで、その中で最も古くに建立された弁才天であり、宝厳寺のみ「大」の字をつけ「大弁才天」と称されます。
両脇に鎮座するのは「宇賀弁才天座像」で、弁才天の頭頂部に宇賀神が乗り、鳥居が構えています。
御本尊は秘仏である、60年に一回開帳されます。なお、次回の開帳は2037年です。

御本尊・弥陀三尊仏立像

御本尊は弥陀三尊仏立像江戸時代の寛文6年(1666年)に、大仏師・藤井春次により制作された二尺六寸の木立像。
元々は上ノ山寿光寺の御本尊でしたが廃仏毀釈により来迎寺が弥陀三尊立像をお迎えすることになりました。
下品上生のお姿で私たちを救済してくださる仏様です。
四方を四天王(東・持国天、南・増長天、西・広目天、北・多聞天)が守護しています。
元御本尊は鎌倉時代初期に制作された弥陀三尊仏立像で一尺七寸の木立像で社家の念持仏であったもの。
現在は、御本尊の左脇檀に安置されています。
脇侍の観音、勢至菩薩が逆になっている珍しい仏様で、快慶作にもみられたことから慶派の流れを汲んだ作と考えられています。

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名西京
スポット名紫雲山 来迎寺
所在地京都市西京区松尾井戸町5
アクセス 阪急嵐山線上桂駅下車徒歩約12分
京都駅より京都バス73系統乗車、四条河原町・三条京阪より京都バス63系統乗車、松尾小学校前下車徒歩3分
拝観時間6:00~17:00
拝観料境内自由
TEL075-381-3973
URLhttp://www.raikouji.net/

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)