藤森神社 勝運と馬の神様♪競馬関係者も訪れる洛南深草の名刹(京都伏見)

京都市伏見区深草の地に鎮座する藤森(ふじのもり)神社は、約1800年以上前、神功皇后により創建された京都屈指の古社。
多くの競馬関係者も参拝に訪れる、勝運と馬の神様としても知られています。
毎年5月5日に行われる藤森祭は菖蒲の節句発祥の祭と伝えられ、端午の節句に武者人形を飾る風習の発祥の地ともされています。
菖蒲は尚武に通じ、尚武は勝負に通じることから、勝運を呼ぶ神として信仰を集めています。
藤森祭に奉納される駈馬神事が馬の神事であることから馬の神としても信仰が厚く、毎年11月には駪駪祭(しんしんさい)が行われ多くの馬主、騎手、競馬ファンが参拝に訪れます。
馬の神様だけあり、境内には馬にちなんだものがたくさん。

馬の神様の境内は馬づくし

絵馬舎には競馬ファンなら誰もが知っている、あの名馬の絵馬も奉納されており、競馬関係者と競馬ファンの聖地でもあります。
京都競馬場では、藤森神社にちなんだオープン特別競走「藤森ステークス()」が毎年秋に開催されています。
旧名称は「藤森特別」で2009年より「藤森ステークス」に名称変更
京都競馬場は、2025年12月1日に「淀開設100周年」を迎えます。また2026年の干支は「午」。
勝馬、勝運、勝負運の神様として、注目度アップ間違いなし。

手水舎の前には神馬像があり、お腹の部分には藤森神社の神紋(しんもん)である「上がり藤に一文字」が刻まれています。
通常、手水舎の吐水口は水を司る神様である龍が多いのですが、藤森神社ではもちろん「馬」。馬の口から水が出る光景はシュールです。

宝物殿(入館無料)には、奉納された古武具、国の重要文化財の紫絲威大鎧(むらさきいとおどしおおよろい)などの甲冑、火縄銃、馬上銃などの各種銃器類、三条小鍛冶宗近作の刀剣や太刀「鶴丸」の写し刀などの刀剣類を展示。
また、馬の博物館が併設されていて、日本各地の馬の郷土玩具や世界の馬のミニチュアを展示しています。
何と言ってもレアなのが、宝物殿前の清涼飲料水の自動販売機。
上部には「必勝祈願」と書かれ、下部には「白馬」が描かれています。白馬は、神様の乗物、立身出世の象徴と神聖視されたり縁起が良いと言われており、勝運にあやかりたい方なら迷わずこの自動販売機で購入してしまいます。

社務所で授与している絵馬はもとより、御守・おみくじ・御朱印にいたるまで勝ち馬、勝運にちなんだ「馬づくし」です。
藤森神社は刀剣「鶴丸国永」ゆかりの地として、聖地とされており、刀剣にちなんだ御朱印も授与しています。
「鶴丸国永」は平安時代の刀工・五条国永作で、藤森神社に神事のために貸し出されたという記録が残っています。
現在は宮内庁が管理しているため、残念ながら宝物館で本物を見ることはできません。
現代の刀匠によって作られた「鶴丸国永」の写しが、藤森神社に奉納され宝物館に展示されています。
※宝物館内部は撮影禁止ですのでご注意ください

駈馬神事

春季大祭 藤森祭の期間中、毎年5月5日に行われる「駈馬神事(かけうましんじ)」は馬に乗った演者が様々な曲芸的な技を奉納する神事。
室町時代には衛門府出仕武官により、江戸時代には伏見奉行所の衛士警護の武士や、各藩の馬術指南役、町衆らにより行われていましたが、明治時代より藤森神社の氏子により奉納されてます。
昭和初期までは直違橋通(すじかいばしどおり)の路上街道で行われていましたが、道路及交通事情等により境内参道馬場で行われています。
昭和58年には京都市の京都市登録「無形民俗文化財」に指定され、藤森神社・藤森神社駈馬保存会・藤森神社氏子により継続公開保存しています。
馬に乗りながら文字を書く「一文字書き」や敵矢の降りしきる中駈ける「手綱潜り」、疾駆する馬に乗る人が逆立ちする「逆立ち(杉立ち)」など、戦場の馬術を再現した見事な妙技は迫力満点で見るものを圧倒します。13時からと、15時からの2回執り行われます。

あじさいの名所

藤森神社は、洛南エリアきっての紫陽花(あじさい)の名所として知られており、境内には参道西側の第一紫陽花苑、本殿北側の第二紫陽花苑と2か所の紫陽花苑があり、青・赤・紫・白と色とりどりのあじさいの花、約3,500株が参拝者の目を楽しませてくれます。
第一紫陽花苑は藤棚や花菖蒲が咲く水辺を新たに設置し、あわせてバリアフリー化の整備を実施。
お身体の不自由な方や高齢者の方も安心してアジサイを観賞いただけます。
庭苑は「藤勝苑(とうしょうえん)」と名付けられ、紫陽花、藤の花、花菖蒲を観賞できる庭へと生まれ変わりました。
※紫陽花、藤の花、花菖蒲は同時期に開花しません

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名伏見
スポット名藤森神社
所在地京都市伏見区深草鳥居崎町609
拝観時間境内自由
拝観料無料(宝物殿も入館無料)
※紫陽花開花時、紫陽花宛は有料
アクセス京阪本線墨染駅下車徒歩7分、JR奈良線藤森駅下車徒歩5分
TEL075-641-1045
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