青蓮院門跡 将軍塚青龍殿の紅葉♪京都市街の絶景と紅葉を同時に楽しむ(京都山科)

青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)は、天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡(青蓮院、三千院、妙法院)のひとつとして古くより知られています。
現在は天台宗の京都五箇室門跡(青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、曼殊院門跡、毘沙門堂門跡)のひとつにも数えられ、皇室と関わり深く格式の高い門跡寺院()とされています。
青蓮院門跡の飛地境内である「将軍塚青龍殿」は、東山の山頂に位置し境内には桓武天皇が平安遷都の際に築かせた将軍塚があり、春は桜、源平垂れ桃、秋は紅葉に包まれます。
大護摩堂「青龍殿」は、平成26年(2014年)に移築され建立。元は武徳殿と称し大正天皇の即位を記念して北野天満宮の南に建立された木造大建造物で、内部には日本三不動のひとつとされる国宝の青不動明王を安置しています。
落慶にあわせて、回遊式庭園が新たに整備されました。庭園には枯山水庭園を取り込み、東屋から将軍塚と西山の遠望は見事な借景庭園ともなっています。
青龍殿には、新たに木造大舞台が新築されました。その面積は清水寺の舞台の約4.6倍もの広さで、眼下には京都市内の絶景が一望できます。
門跡寺院:門主(住職)が皇室あるいは摂関家によって受け継がれてきたお寺のこと。

【紅葉の見どころ】※見頃は例年11月中旬~11月下旬
東山山頂にあり、180度京都盆地を見渡す大パノラマの絶景と紅葉を同時に楽しめるのが最大の魅力。
天気条件によっては、遥か遠く大阪の高層ビル群まで一望できます。
特におすすめは、展望台からの眺望。将軍塚青龍殿のなかでもひときわ高い場所にあり、将軍塚+紅葉+京都市街が全て見渡すことができる最大の見どころです。
大舞台からの眺望も絶景のひと言。広大な舞台からは、京都の町並みと紅葉が眼下に広がります。
青龍殿庭園の紅葉も見逃せません。回遊式庭園に枯山水庭園を取り込み、日本庭園が技術的にも芸術的にも最も優れた室町時代の手法を用いて作庭されたもので、一見して作庭者の企図とする着想が庭の隅々まであふれている野心作です。

将軍塚

京の都は、将軍塚(しょうぐんづか)から始まりました。今でも、約20m四方の将軍塚が現存しています。
この場所は、京都の中心四条通の真上に位置し、桓武天皇が新たな都を定められる際に和気清麻呂(わけのきよまろ)に伴われ、眼下の景色をご覧になられ新たな都とすることをお決めになりました。
その後、桓武天皇は延暦13年(794年)に長岡京から、平安京に遷都をなされました。
都の鎮護のために、高さ2.5m程の将軍の像を土で作り、鎧甲を着せ、鉄の弓矢を持たせ、太刀を帯させ、塚に埋めるよう命じられました。これが「将軍塚」と呼ばれる由来です。
将軍塚は、国家の大事があると鳴動したという伝説が、源平盛衰記や太平記に残されています。
日露戦争の日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を壊滅させ、日本の勝利に大きく貢献した東郷平八郎元帥、戊辰戦争・西南の役、日清戦争・日露戦争の修羅場を戦い抜いてきた猛将・黒木大将、日本初の政党内閣を誕生させた早稲田大学の創設・大隈重信などのお手植えの松と石柱があり、 往時の偉人達が訪れ、ここから京の都を一望して日本の将来に思いを馳せたことが偲ばれる由緒ある場所です。

青龍殿と国宝「青不動」

青龍殿は、奈良大仏殿のおよそ横幅半分の木造大建築物で「国宝 青不動」をお祀りする建物です。
元は、大正天皇のご即位を記念して「大日本武徳会京都支部武徳殿」として京都北野天満宮前に建立された木造大建造物です。
戦後、京都府に移管され「平安道場」として警察の柔道剣道の道場となり、青少年たちも武道修行の場となりましたが、建物の老朽化により平成10年(1999年)に解体処分を決定しました。
平成21年(2009年)に青蓮院が「青龍殿」として京都東山山頂の将軍塚に移築再建することを決定し、平成26年(2014年)10月に完成しました。
一見純和風に見えますが、屋根を支える小屋組みと建物を支える基礎は外来の技術が用いられており「和洋折衷」という大正時代建築の特徴を示す貴重な木造大建造物です。
「国宝 青不動」は、正式名称は青不動明王二童子像で、ご身体の色が青黒(しょうこく)なことから通称・青不動と呼ばれており、日本三大不動画のひとつとして有名です。
製作時期は平安時代の中期とされ、日本仏教絵画史の最高傑作のひとつとして、いち早く国宝に指定されました。
大きさは、縦203cm、横149cmの絹本礼拝画像で、絹本の濃茶褐色の地色に朱と丹で激しく燃え盛り揺れ動くすさまじい炎が画かれ、その中央に剣と絹索を持し、忿怒の相の青不動明王の尊身が厳かに岩の上に座しておられます。
妄念や煩悩を焼き尽くす不動明王の気迫が拝する者を圧倒します。
青蓮院では、宮中から下賜されたこの尊像を寺宝中の寺宝として、篤く敬い尊崇してきました。
国宝本体を青龍殿の奥殿に安置し、手前に精巧に製作された複製をお祀りし、参拝者の方の願い事を毎月所定日に護摩供にて祈願しています。

将軍塚青龍殿へはシェアサイクルが便利

将軍塚青龍殿への公共交通機関(電車・バス)はありません。
選択肢は、徒歩かタクシーになります。
徒歩では、東山山麓の青蓮院から山道(ハイキングコース)を約30分かけて登るハイキングになります(山歩きの用の服装・靴は必須)。
タクシーなら約10分で到着しますが、将軍塚青龍殿には常駐していないので、拝観中は待機してもらわないといけません。
そこで便利なのが、10分単位で借りられ、乗り捨て自由なシェアサイクルのClew(クルー)です。
Clewは京都市最大級の電動シェアサイクルサービスで、京都市内いたるところにポート(貸出返却場所)があり、アプリひとつですぐに乗り降りできます。
借りた所と違う場所で返却ができ、電車やバスなど公共交通機関との組み合わせると行動範囲がぐっと広がり、今まで行けなかったところまで足を運ぶことができます。
将軍塚青龍殿への最寄りのポートは、地下鉄東西線蹴上駅からすぐの「ウェスティン都ホテル京都」です。
利用はとても簡単。「ドコモ・バイクシェア」のアプリをダウンロードして、マイエリア「京都市」を選択し、必要事項(クレジットカード番号・メールアドレス)を入力して会員登録するだけ。
貸出・返却や鍵の開閉はすべてスマホ1台で完結。
料金は10分88円、お得に長く乗りたい方ならロングライドプラン利用で4時間借りても990円。
まずは、Clew(クルー)の公式サイトで利用方法をチェックください。
(公式サイト)https://www.clew.jp/

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【ウェスティン都ホテル京都ポート】

まだまだあります♪
★山科紅葉の穴場スポット一覧をチェック

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名山科
スポット名将軍塚青龍殿
所在地京都市山科区厨子奥花鳥町28
拝観時間9:00~17:00(16:30受付終了)
拝観料大人600円、高校生400円、中学生400円、小学生200円
※小学生の個人拝観は、保護者同伴時は無料です
アクセス青蓮院からタクシーで約10分、または徒歩約30分(ハイキングの服装・靴が必要)
※地下鉄東西線蹴上駅からシェアサイクル(CLEW)利用で約15~20分
TEL075-771-0390
URLhttps://www.shogunzuka.com/