寂光院の桜♪銘木「汀の桜」建礼門院ゆかり“しば漬”発祥の寺院(京都大原)
寂光院は飛鳥時代に聖徳太子が父・用明天皇の菩提を弔うために建立されたと伝えられる天台宗の尼寺。
平安時代、平徳子(建礼門院)が入寺し、わが子安徳天皇の菩提を弔いました。
大原の特産品「しば漬け」発祥の地とされています。
寂光院を代表する桜は、後白河法皇が「池水に 汀(みぎわ)の桜 散りしきて 波の花こそ 盛りなりけり」と和歌に詠まれた銘木「汀(みぎわ)の桜」です。
散った桜が池一面に満開となっている、静かながらも風情ある様子を巧みに表現されています。
本堂の正面の汀の池と「諸行無常の鐘」が吊るされてる江戸時代創建の鐘楼、本堂東側の回遊式庭園の四方正面の庭と池、山門の手前の孤雲庭園と茶室「孤雲」も庭園や建物を背景に桜の花を楽しめます。
この茶室は京都御所で行われた昭和天皇の即位の御大典の際に用いられた部材を用いて建てられました。
寂光院に隣接して、建礼門院徳子の墓所「建礼門z院 大原西陵(おおはらにしのみささぎ)」があり、参道沿いには優美な枝垂桜が咲き誇っています。
【例年の見頃】4月上旬~中旬

写真提供:京都の桜写真


寂光院は飛鳥時代の推古2年(594年)に聖徳太子が父・用明天皇の菩提を弔うために建立されたと伝えられる天台宗の尼寺。
初代住持は聖徳太子の御乳人であった玉照(たまてるひめ)で、日本仏教最初の三比丘尼の御一人で慧善比丘尼と呼ばれています。
その後、代々高貴な家門の姫君らが住持となり法燈を守り続けています。
第3代の平徳子・建礼門院(平清盛息女・高倉天皇中宮・安徳天皇母)は、文治元年(1185年)に入寺し真如覚比丘尼と称されました。
源平の合戦に敗れた後、壇ノ浦で滅亡した平家一門と入水し8歳の幼さで亡くなった、わが子安徳天皇の菩提を弔うため、終生をこの地で過ごし、境内には建礼門院が過ごした御庵室跡が残っています。
平家物語の終盤、後白河法皇が建礼門院を訪ねた「灌頂巻(かんじょうのまき) 大原御幸(おおはらごこう)」では、寂光院の庭園や千年姫小松が描かれています。
大原名物の「しば漬け」は、寂光院にご閑居されていた建礼門院に里人が夏野菜を漬け込み献上したところ、その美味しさにお喜びになられ「紫葉漬(しばづけ)」と命名されたと伝わっており、寂光院はしば漬け発祥の地とされています。
【建礼門院 徳子】
建礼門院(平徳子)は、平清盛の息女で高倉天皇の中宮、安徳天皇の母。
平家が滅亡に至った「壇ノ浦の戦い」で入水を試みた建礼門院だが、図らずも助けられ京に連れ戻された。
その後は出家して都から離れた寂光院に隠棲した。平家一門とわが子、安徳天皇の菩提を弔いながら終生を過ごしたと言われる。
本堂の北奥に女院が隠棲していたと伝えられている庵跡がある。現在は石碑が立つのみだが、御庵室跡の右手奥に女院が使用したという井戸が残っている。
【平家物語 大原御幸】
平家物語 灌頂の巻(かんぢょうのまき)は、平家物語本編のあとに添付された短い巻。本作のヒロインとも言える建礼門院の晩年が描かれている。
その中の「大原御幸(おおはらごこう)」では平家滅亡後にこの寺に隠棲した建礼門院を、後白河法皇が訪ねた場面が描かれている。
法皇が訪れた際、女院(建礼門院)は山へ花摘みに出掛けて留守だったが、しばし法皇が待つところに女院が戻り二人は再会を果たす。
女院は当初、思いがけない法皇の訪問に戸惑ったが、侍女の阿波内侍に促されて対面し、法皇に、壇ノ浦での平家の最期や、数奇な運命を辿った身の上、六道を語り、平家一門の栄華と滅亡を描いたこの壮大な物語の幕引き役となっている。
(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)
スポット情報
| エリア名 | 大原 |
|---|---|
| スポット名 | 寂光院 |
| 所在地 | 京都市左京区大原草生町676 |
| 拝観時間 | 9:00~17:00(3月1日~11月30日)※以外の期間は寂光院公式HPにてご確認ください |
| 拝観料 | 大人600円、高校生600円、中学生350円、小学生100円 |
| アクセス | JR京都駅から京都バス17・特17系統大原行、四条河原町(京都河原町駅)、三条京阪(京阪三条駅)から京都バス17・特17系統大原行、地下鉄国際会館駅から京都バス19・特17系統大原行乗車、大原バス停下車徒歩15分 |
| TEL | 075-744-3341 |
| URL | https://www.jakkoin.jp/ |
| X(旧Twitter) | https://twitter.com/jakkouin |
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