勝林院の紅葉♪仏教音楽「天台声明」の聖地(京都大原)

勝林院は、正式寺名を「魚山大原寺勝林院(ぎょざんだいげんじしょうりんいん)」といい、仏教音楽である声明(しょうみょう)の聖地として知られる音楽のお寺です。
平安時代の長和2年(1013年)に僧・寂源(じゃくげん)により声明による念仏修行の道場として創建され、以来天台声明の聖地として発展してきました。
後に、来迎院が創建され、勝林院を本堂とする下院、来迎院を本堂とする上院、二つの本堂を中心として多くの僧坊が建立され、僧侶が声明の研究研鑽をする拠点となりました。
浄土宗の祖である法然上人を招き、天台宗、真言宗、法相宗、華厳宗、禅宗などの学者たち380余人と行われた、念仏についての論争「大原問答」が行われたことでも知られており「問答寺」、「証拠堂」とも呼ばれています。
本堂に安置されている本尊の阿弥陀如来坐像は「大原問答」の折りに奇瑞を示したことから「証拠の阿弥陀」と称されています。
火災や水害のたびに再建され、現在の堂宇は江戸時代の安永7年(1778年)に再建されました。幅七間・奥行六間の総欅(けやき)造りで屋根は木の板を重ねて葺いた杮葺(こけらぶき)。欄間や蛙股などに彫り込まれた立体的な彫刻は当時の木彫技術の素晴らしさを今に伝えています。
境内入口にある鐘楼は、寛永年間に江戸幕府三代将軍・徳川家光の乳母であった春日局の寄進により再建されたもので、梵鐘は平安時代中期の作で、国の重要文化財に指定されています。

【紅葉の見どころ】※見頃は例年11月中旬~下旬
杮葺の本堂と紅葉とのコントラストが最大の見どころ。本堂の前庭の苔と松、境内を囲む杉林の緑、橙色と真紅に彩られたカエデとのグラデーションも見応えがあります。
紅葉を背景にした鐘楼の風景も見どころのひとつです。

(情報提供:とっておきの京都プロジェクト事務局)

エリア名 大原
スポット名 勝林院
所在地 京都市左京区大原勝林院町187
拝観時間 9:00~16:00
拝観料 300円
アクセス JR京都駅から京都バス17・特17系統大原行、四条河原町(京都河原町駅)、三条京阪(京阪三条駅)から京都バス17・特17系統大原行、地下鉄国際会館駅から京都バス19・特17系統大原行乗車、大原バス停下車徒歩10分
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